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【冬の終わりの札幌へ その2】”ガルパン”の街、大洗へ
水戸駅前の風景
助さん格さんとともに水戸黄門様が訪問者を出迎えてくれるのが、JR水戸駅前の風景です。
「水戸に来た」ということが一発でわかるお出迎えには、中々感動させられました。
とはいえフェリーターミナルがある大洗へ向かうためには、ここから鹿島臨海鉄道大洗鹿島線（鹿島臨海鉄道公式サイト）で三駅先、大洗駅まで移動する必要があるので、少々水戸駅前の雰囲気を味わった後、早々に移動することにしました。
ちなみに、旧来より水戸の代名詞的人物である”水戸黄門”こと徳川光圀（みつくに）公は、江戸幕府の開祖・徳川家康の孫にあたる実在の人物です。
光圀公が徳川御三家（水戸、尾張、紀伊）の一つである名門・水戸徳川家の第二代当主（＝水戸藩藩主）であったことも事実なのですが、”時代劇・水戸黄門”の看板である助さん・格さんは、共に架空の人物です（それぞれ、実在のモデルは存在するといわれています）。
つまり水戸界隈と”フィクション”の縁は今に始まったものでもないということなのですが、実はその”伝統”は、従来とは違った形で水戸界隈に受け継がれている部分があります。
大洗へ
いぶし銀と歴史の風格を感じさせる水戸駅から鹿島臨海鉄道大洗鹿島線でわずか３駅先の大洗駅（フェリーターミナルの最寄り駅）に到着すると、前記した水戸駅前とは随分違ったお出迎えが待ち受けています。
大洗が、後述するアニメ”ガールズ＆パンツァー”（公式サイト）の聖地になっているという縁から、登場キャラたちがお出迎えをしてくれるという形の”歓迎”をしてくれるんですね。
ということで、水戸とその周辺の観光スポット（参考：水戸観光コンベンション協会 “観光スポット“）を全て見ていくつもりでいると、ところにより若干気持ちの切り替えが難しい部分が出て来ることもあるのかもしれませんが、ここは反対に昨今の”アニメ要素”がいいアクセントになっている部分があると捉えることも出来そうです。
2021年10月現在、ラノベ原作の劇場版アニメ”ソードアートオンライン（公式サイト）”の登場キャラクター”ミト”にちなんだ水戸市と”ミト”のコラボも、新たに企画されているようです（水戸観光コンベンション協会特設サイト）。
水戸界隈では、創作とのコラボの相性は悪くないと捉えられている節もあるということですよね。
“ガールズ＆パンツァー”
茨城の大洗は、元々は古代以来の由緒を持つ旧常陸の国に位置している、漁港かつフェリーの街として有名なところだったのですが、近年は、といってもかれこれこの10年くらいは、ガールズ＆パンツァーの街（大洗観光協会特設サイト）として有名なところです。
ガールズ＆パンツァー（以下、ガルパン）は2012年に放映されたテレビアニメですが、第一期（＝一作目）が大好評だったことを受け、以降シリーズ化した作品です。
テレビアニメ以外にも漫画、小説、映画、ゲーム、ラジオ番組などにもなったようです。
やがてリアルの世界でモデルとされた舞台＝大洗が、バーチャル（二次元創作）の世界から再融合される形で、”聖地探訪”を含めた一つの観光コンテンツとして認知されていくことになりました。
結果、昨今の漫画やアニメと地域タイアップの成功例の筆頭に挙げられるまでに成長した作品がガルパンです、ということで、苫小牧行きフェリーの出発地である大洗は現在、アニメの聖地として観光需要の高いエリアとなっています。
街イチ押しの観光スポットにしても結構面白そうなところがたくさんあるのですが（大洗観光協会公式サイト “大洗スポット“）、例えばフェリーを目当てに、あるいは海の幸やサイクリングを目当てに現地・大洗に降り立った時、否が応でもバンバン視界に飛び込んでくるのは、フェリーでも海産物でもなく、”ガルパン”ことガールズ＆パンツァーに登場する女の子たちだったりします。
“ガルパン”のお出迎え
電車を降りるまでその様子は鳴りを潜めているのですが、というよりはただ下車しただけだといまいち様子は伝わってこないのですが、改札階への下り階段では、早速ガルパンの女の子たちがお出迎えしてくれます。
大洗の町にどの位”ガルパン”が根付いているのか、想像に難くない気もしますが、
首都圏でここまでやれる駅、そしてそれがハマる駅って、秋葉原の他は大洗位ではないでしょうか。そんな雰囲気が、歩みを進めるにつれ伝わってきます。
階段を下った後、ポスターに続いては等身大（？）パネルのお出迎えです。
さらに、駅の待合所の一角です。
特大タペストリーが架けられているのは券売機前の中心部ですが、ここまでのガルパン攻勢にも取ってつけたような無理やり感がほとんどなく、大昔からここにあって、既に風景の一部になっているような溶け込み方をしているように見えました。
2021年3月26日には新作映画（『ガールズ＆パンツァー 最終章』第3話 本編冒頭映像）が公開されるとのことで、タイミング的に丁度盛り上がりの時期にあたってもいたようですが、それはそれとして常日頃からこうだったんじゃないかと思えてくるくらい、ガルパンの世界が大洗駅に自然に溶け込んでいるのが印象的でした。
大洗駅を出ると、今度は記念撮影用のパネルが置かれています。自分の顔を出せるタイプの奴ですね。
ということで、公共交通機関を利用した観光を考えている場合、ガルパンに登場する女の子たちを目にせずに大洗観光をすることはまず不可能です。むしろ「そこにガルパンに出てくる女の子たちがいる」風景に徐々に慣らされていきます（参考：大洗マリンタワーとガルパン喫茶）。
アクセス
JR/鹿島臨海鉄道大洗鹿島線・水戸駅
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線・大洗駅
