旅プラン/移動手段のメリットとデメリット
高速バスプラン
深夜便と昼行便
中距離・長距離の高速バスの注意点は、主力が夜行便となることです。
「ドル箱路線」といわれる大都市間(東京・横浜と大阪・名古屋間等)を結ぶ高速バスの場合、昼行便もあるにはありますが、往々にして「探せば出てくる昼行便」と「イチ押しされている深夜便」くらいのニュアンスの違いが感じられたりもします。
深夜の方が道路状況も圧倒的に良いでしょうし、バス会社にとってダイヤも調整しやすくなるからなのでしょう。
その”深夜バス”は、概ね深夜発/未明・早朝着というダイヤで運行されていますが、およそ終電を意識し始める時間帯~終電前後の時間帯に出発し、始発前~ラッシュアワーの時間帯に目的地に到着するという形ですね。
目的地傍に軽く身支度を整えられる程度の場所があってくれるとより助かりますが、「前日夜に出発し、当日は朝イチで行動できる」点については、深夜バスを利用するにあたってのメリットの一つにカウントできる点でもあります。
運賃
例えば東京・大阪間であれば、深夜バスの運賃は最大で新幹線の運賃の1/3以下となるなど、大分廉価です。
最近ではハイグレードな個室寝台バスが投入されるなど(ex.ドリームスリーパー公式サイト)、これまでの深夜バスの常識を覆すような試みが好評を博している面もありますが、原則としては「廉価である」という点が深夜バスの根強い人気を支えています。
乗り心地
高速深夜バスの場合、原則カーテンを締めて、電気を消しての走行になるので、昼であれば好きなだけ楽しめる車窓からの眺めは、ほぼ期待できません(例外として、前記した個室寝台バスなど)。
運転中、運転席側との間はカーテンで仕切られ、客室は消灯状態となります。
走行中にはともするとスマホの明かりにも神経を使う必要が出てくるので、どうしても出来ることは限られて来る、結果、出来るだけ早く寝て翌朝に備えるよりほかなくなります。
特に高級志向ではない、一般的な長距離深夜バスの旅は、やはり疲れもたまりやすくなります。結局は普通の観光バスの座席にそのまま寝ることになるためですが、現地着後にしても一晩寝たあとのスタートなので、身支度を整える場所も欲しいといえばほしいところですね。
総じて、「とにかく廉価で移動出来れば良い」という場合に、強くお勧めに上がってくる交通手段となります。
新幹線旅プランのメリット・デメリット
開通以来のライバルが航空会社であるという新幹線(JRおでかけねっと “新幹線“)最大の利点・強みは、言うまでもなく、超短時間で目的地へ移動できる点にあります。
が、この利点は同時に難点にもなり得ます。
自分の日常をそのまま目的地に持っていきたいなどという場合には得難い移動手段となる一方で、例えば目的地に至る道中の風景を拾い集めながらの旅をしたいなどという場合には、逆にその利便性がネックになるためですね。
移動に飛行機を使う場合にも同じことが言えますが、目的地に直で飛び込むことを特に求めていない旅においては、本来の魅力が物足りなさにかわってしまう可能性を含んでいます。
この場合の”物足りなさ”を満たすのが、例えば青春18きっぷの旅や船旅だということになってきますが、万能であるというよりは使いようによって切れるのが新幹線旅・新幹線移動の特徴です。乗車そのものを目的としたいくらいに魅力的な交通手段ではありますが、こと「旅」に組み込むとなると、実は用途が限られた交通手段でもあるんですね。
目的地に直で飛び込むことを特に求めていない旅、目的地に至る道中の風景を拾い集めていくような旅をしたい場合には、やはりそれなりの時間とプランが必要になります。
ドライブ旅の魅力
長距離ドライブ旅の魅力・利点としては、時刻表に左右されない自由度がある点、公共交通機関を利用する場合に比べてルートの選択肢が広がる点などが挙げられます。
思い立った時に即行動に移れる、発着時刻も昼夜を問わず、よりドアtoドアに近い旅を実現することが可能となるという点は、やはりドライブ(あるいはツーリング)旅特有ともいえる、代えがたい魅力ですね。
ですがそんな長距離ドライブ旅には、一般的な注意点ともいえるポイントが幾つかあります。
出発前の注意点としては、長距離ドライブの前であればタイヤの様子を見たり(空気圧チェックや、必要に応じたタイヤ交換など。経年劣化による交換では、フル交換か左右同時交換がお勧めです)、ガソリンスタンドなどで簡単に点検してもらうことなどが挙げられます。
また、ルートや目的地について最低限の知識を持った上でスタートするに越したことはありません。完全ノープランのドライブ旅も面白いには面白いのですが、初めて走る道をノープランで進むと、結局無駄も多くなるんですよね。
その無駄も楽しむのも”ノープラン”ドライブの魅力の一つではあるのですが、2泊以上のドライブ旅をする場合には、ともすると”無駄”の累積が全体プランを崩しかねません。ということで、特に”ノープラン”であることにこだわりが無い場合には、やはり予めドライブ旅の大枠を決めた上でのスタートが無難です。
この辺りは総じて、”備えあれば患いなし”というポイントですね。
出発後の注意点としては、まずは定期的な(=早め早めの)給油を心がけることと(特に道中や目的地が都心部ではない場合、かなり重要なポイントになってきます)、あとは走り慣れていない道で無理をしないこと(ここも割と重要です!)でしょうか。
平成前期位までであれば、田舎道のロングドライブを含む長旅ドライブであったとしても、携行缶に”満タン”分のガスを入れて携行していればそこまで神経質になる必要もなかったのですが(想定外の場所でタンクが空に近づいたら車を停めて携行缶からガスを入れる、街中のスタンドではタンクと携行缶双方にガスを入れてもらうというやり方を繰り返す)、近年(”京アニ”事件をきっかけとした)消防法の改正があったことなどから、このやり方は実質NG(やれないことはないにせよ、一般的なお勧めとするにはハードルが高くなっている)となってしまっているんですよね。
“無理をしないこと”は”先を急がないこと”と言い換えることも出来ますが、出発してから急くのであれば、早めに出発してゆっくり目的地に向かう方が楽しいドライブになります。道中で急ぐ必要が出て来たと感じた場合は、目的地の数を削るか、それとも時間に糸目をつけずに回るか、いずれにしても「急ぐ」以外の方法を探してみるというやり方がお勧めかもしれません。
出発後にお勧めとなる”転ばぬ先の杖”的な注意は、特に長旅のドライブになる場合、後ろに行けば行くほど大切なポイントとなってきますが、そんなこんなで今回の旅行では”ドライブ旅”を選択することとしました。