【青春18きっぷの旅/二日目】”リゾートビューふるさと”で松本から南小谷へ

国内旅
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信州を駆けるイベント列車乗車

奈良井駅から松本駅へ

奈良井駅発

奈良井宿での一泊後、再び前日到着したばかりの奈良井駅ホームにて。

都心であればラッシュの只中の時間帯ですが、JR中央本線・奈良井駅のホームは、夏の終わりの爽やかな朝の雰囲気に満ち満ちています。

ということで、名残惜しさとあわただしさが同居する気分と共に、今日も今日とて再び”乗り鉄”モードへ。

まずはJR中央本線に乗車し、前日昼食をとった塩尻駅を目指します。

参考

塩尻駅から松本駅へ

電車は奈良井駅から塩尻駅へ。

塩尻駅の次の目的地は松本駅ですが、青春18きっぷは普通列車乗り放題チケットなので、別途特急料金が必要となる特急は、今回の旅行(=18きっぷを利用した乗り鉄旅)では原則として候補から外します。

ということで、目当ての電車は10時1分前の普通列車松本行きです。

松本駅到着後はJR大糸線で糸魚川駅へ、糸魚川駅から先は第三セクターの日本海ひすいラインとJR北陸本線を使って新潟駅を目指す・・・、というのがこの日のルートです。

今回の18きっぷ旅では、全行程中最長移動日のはじまりでもありました。

ところで、松本行き普通列車の出発時刻は9時59分。

偶然にも、ほぼチェックアウトの時間(10時)に重なりました。

仮にこの日の日中、奈良井でゆっくりするつもりだったとしても、乗車後の時間は既に宿を後にしていた時間にあたるということで、いよいよ”2日目”の本番入りを感じさせる時間帯に突入です。

それでも塩尻駅に着くまでは「強行軍的な日程でなければ、今頃はまだ伊勢屋さんのあの部屋でゆっくりしていたかもしれないな」(そういう旅でも良かったよなぁ~)というような気持ちがボチボチ残る部分も無くはなかったのですが、およそ松本行き普通電車乗車を境として、”ゴール”に引っ張られる時間がスタートしました。

車窓からは“点在する住宅の他、視界の大半は緑で満たされ、遠くにはほぼ四方に見える山、空に広がるのは晩夏の青空と、白い雲”という、前日の高尾以来馴染みとなった風景の只中にいることが延々伝わってくる状態です。

昨日も今日も、さらには明日以降も、ですか。

日々同じようにただひたすら普通電車で移動し続けていくことの心地よさ、夏の空の下で続くストレスフリーな時間がボチボチ心身に馴染んできた頃合いでもあったのですが、松本駅からは40分の待ち合わせののち、全席指定の快速列車”リゾートビューふるさと”に乗車しました。

参考

リゾートビューふるさと

about リゾートビューふるさと

“リゾートビューふるさと”は特急電車や急行電車ではなく、快速運転されているイベント列車です。

松本駅・南小谷駅間を、約2時間30分で結んでいます。

少し前までの首都圏で例えるのであれば、“快速アクティー”に観光特典が付いたような電車ですね。

全席指定なので指定席券が必要ですが、指定席券を購入すれば、18きっぷで乗車することが出来ます(乗車には、18きっぷの他指定席券が必要となります)。

指定席券は乗車の前後どちらでも購入可能ですが、乗車前に買った方が若干安くなるようです。

参考

イベント列車”リゾートビューふるさと”乗車

いざ、車内へ。椅子+通路が醸す雰囲気的にはどこか特急電車のそれを思わせる雰囲気を持っています。この日は平日だったためにガラガラ状態での乗車が可能となりましたが、休日が被った時の混雑具合がなんとなく察せられるようでもあります。

“リゾートビューふるさと”は二両編成で、前方・後方は共に展望席になっています。

前方なら進路が、後方なら後ろに流れていく景色がそのまま見れるようなデザインで、後方からの眺めも魅力的ではあったのですが、やっぱり前方展望席からの視界は抜群です。

展望席は運転席すぐ後ろと更にその後ろに設けられていて、

付近では、備え付けの沿線写真集も閲覧できます。この手のサービスを提供できるという時点で、沿線風景のクオリティをお察しください、なところでしょうか。

この沿線だけでも丸一日使って観光してみたい、というような風景が結構続くのですが、思い返してみれば、高尾にて中央本線に乗車して以来、延々与えられ続けて来た印象の一つでもありました。

参考

イベント列車で観光!

リゾートビューでは、“車内ガイド(単なる乗換案内とは異なる、本格的なもの)”“沿線観光”がセットになっています。

これだけだと「一体何のことを言っているのか」と、いまいちピンと来ない方もいらっしゃるかもしれませんが、同乗しているリゾートビューアテンダントさんによる車内放送での観光案内と、“現地での簡易観光”がセットになっているんですね。

現地でこの電車の存在を知った私的には、まさに文字通りのサプライズとなりました。

この日は平日(月曜日)だったのでサービスも限定的だったのですが、土日には車内イベントも用意されているようです。

“リゾートビュー”の簡易沿線観光

穂高駅下車

リゾートビューふるさとは、途中穂高駅にて少々停車します。

この停車時間中に企画されているという”下車観光”の目的地は、駅から徒歩5分程度のところに位置する穂高神社ですが、駅前からまっすぐ伸びた道(駅前通り)沿いに鳥居があります。

地図で見るとわかりますが、穂高駅前のロータリーから、ほぼ目と鼻の位置ですね。

駅前通りには自転車通行用のレーンが用意されていますが、レンタル自転車を利用した観光サイクリングでも、しばしば使われているようです。穂高駅は”信州”を代表する観光地の一つである安曇野市の中央付近(平野部)という好立地にあることから、サイクリングも観光の目玉の一つとなっているんですね。

この時も、駅前のお店で自転車を借りてサイクリングに出発した観光客グループとすれ違うこととなったのですが、迂闊にも”イベント列車・途中下車の旅”途上にあることを忘れそうになってしまった瞬間となりました 笑。

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穂高神社

さて、駅下車後の誘惑にも遭遇しつつ、穂高神社の境内に到着です。

穂高神社の御祭神である(=穂高神社で祀られている)穂高見命ほたかみのみことは日本アルプスの総鎮守で、観光地として名高い上高地(穂高神社や穂高駅の西側山野部に位置しています)には、穂高神社の奥宮もあるようです。

さながら、安曇野の自然の守り神といったところですか。

電車に乗車中でありながら、沿線観光のために途中下車して近隣の神社まで街歩きという、ちょっと今までに味わったことがないような、なんとも不思議な気分での参拝となりました。

この風景はリゾートビューに乗車していなければ見れなかったはずのもの、逆に言えば、リゾートビューに乗車したからこそ、見れた風景だったということになるのですが、

神社までの道案内、および神社のガイドをしてくれたのは穂高神社の巫女さんでした。

これもまた、未知の体験ですね。

参拝後は、ほどなく穂高駅へ。

ごく短時間ではありましたが、快速列車の乗車中に巫女さんの案内で安曇野の神社を参拝することが出来るとは夢にも思わず、当日の晴天とも相まって満足度の高い”お散歩途中下車”となりました。

穂高駅を出発後のリゾートビューは、

再び、安曇野の自然の中へ。

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信濃大町・歓迎太鼓

穂高駅出発後、次の停車駅は「電車の到着を太鼓で歓迎してくれる」信濃大町駅です。

大糸線の中では、黒部ダムの最寄り駅であることでも有名な駅ですね。

ホームに着くなり太鼓の音で出迎えてもらった後、発車時には座席についていたのでほとんど一瞬しか見えなかったのですが、駅のホームで手を振ってお見送りをしてもらえます。

ちなみに信濃大町駅ホームの見どころは「希望者はここでコスチュームを借りて撮影することが出来るようだ」という、駅ホームに架けられたタペストリーを囲む”写交場”ですが、南小谷行きでは信濃大町駅の停車時間が短いため、乗り遅れには十分気を付けてくださいとのことでした。

参考

木崎湖と海ノ口駅

信濃大町駅発車後、ほどなく”リゾートビュー”は湖畔沿いを通過します。

信濃大町駅側から順に木崎湖、中綱湖、青木湖と並ぶ、いわゆる仁科三湖にしなさんこですね。

車内アナウンスを聞いていると「アニメの聖地にもなった」美しい風景があるとのことで、電車が徐行運転する旨を告知してくれました。

そうしてたどり着いた、”聖地”の海ノ口駅。仁科三湖の、木崎湖畔に位置する駅です。

2002年に放映されたアニメ『おねがいティーチャー』の聖地になっているのですが(※)、

PVに登場するワンシーンからも(※)、

まさにここが聖地であることが伝わります。

さて、こと”リゾートビュー”乗車を考えた場合。

海ノ口駅や木崎湖が見えてきた時点で残念ながら残り僅かとなってしまいました。

ということで、終点・南小谷駅到着を前にして、ボチボチ次の路線が気になり始める時間帯の到来です。

終点の南小谷駅から先、まずは大糸線へ。

さらに日本海ひすいライン、信越本線と都合三路線を乗り継いで、目的地であるJR新潟駅到着は21時前になる・・・、というのが引き続きの日程です。

参考

アクセス

松本駅

穂高神社

信濃大町駅

海ノ口駅

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