廃線跡の遊歩道
鉄道文化むらと”アプトの道”
旧横川機関区・運転区と鉄道文化むら

JR信越本線・横川駅傍に位置する、旧横川機関区・運転区の跡地の様子です。
ちなみに機関区・運転区とは、機関車や電車の車庫、修理工場、さらには鉄道会社社員の職場を兼ねる車両基地のことです。かつて信越本線の横川駅・軽井沢駅間が現役の路線だったころ、この付近一帯もまた横川機関区・運転区として機能していました。
現在、同地は碓氷峠鉄道文化むら(公式サイト)として公開されていますが、パッと見の印象のみからでも特別感や物珍しさが感じられるため、電車一般への興味如何では思わず立ち止まってしまうような雰囲気を醸しています。
横軽間の廃線跡とアプトの道

一方で廃線となった区間の旧信越本線自体は、“アプトの道”(安中市公式サイト “アプトの道“)へと姿を変えることとなりました。
アプトの道は、まずは旧廃線跡沿いの道を、そののちに廃線跡を歩くという遊歩道で、整備区間は横川駅・軽井沢駅間のおよそ半分程度を占めています。
「アプト」は開発者であるスイス人、カール・ローマン・アプトさんの名から来ていますが、鉄道が急こう配を昇降するために開発された特殊なシステムであるアプト式に由来する命名です。
「アプト式」の電車では、二つの車輪の間に一枚歯車を噛ませることによって推進力をアップさせます。
かつての信越本線で碓氷峠超えに用いられていた他、静岡の大井川鐡道(公式サイト)では、今もアプト式列車が運転されています。
アプトの道踏破上の注意点
アプトの道は知る人ぞ知る著名な遊歩道だということで、全線を歩かれた方のblogやvlogもネット上にたくさんアップされています。
廃線跡という特殊な由緒や沿線風景の絶景感からもたらされる満足度は概して高いようですが、行程はそれなりにハードなものとなるようで、自治体情報などを参照すると、付近や道中にはサル、イノシシ、ツキノワグマなどの野生動物が出没するエリアもあるようです。
招魂碑傍から駅方面へ

駅周辺に点在する旧中山道の史跡巡りや鉄道関連の史跡巡りの後で、一旦駅付近に戻ることにしました。

今現在も、いたって普通の線路沿いの道に見えますが、かつてはここが本当に線路沿いの道でした。

現・遊歩道沿いには、”かつて”を彷彿とさせるような懐かし看板が残されていたりもします。

紅葉の季節が楽しみになるようなモミジが植わっていたりもしますが、

旧運転区横を歩ききると、

しっかりした入口が用意されていて、

細かい誘導も付されています。

入り口付近に用意された地図によると、アプトの道自体が”碓氷峠の森公園”内の遊歩道になっている、という位置づけのようです。

