【開港都市・神戸の風景/旧居留地の風景】国道2号線沿い、旧居留地南端の街並み

国内旅
この記事は約3分で読めます。

神戸メリケンビル前から、国道2号線沿いへ

神戸税関萬國波止場碑

旧居留地の北西の端、元町商店街付近から始まっているメリケンロード沿いで、かつてアメリカ領事館があった地に建てられたという、現・神戸メリケンビルを背にして海側へ。

神戸メリケンビルが建つ“メリケン波止場前交差点”付近は、メリケンロードのもう一方の端点でもありますが、

国道2号線を挟んだ向こう側には、やや雰囲気のあるビルと、その横には橋の親柱のような、何か曰くありげな柱が歩道上に建てられているのが分かります。

“門柱”は、ガス灯風の街灯が載せられた“神戸税関萬國波止場碑”です。

横から見ると“メリケン波止場”とあります。

命名の由来は現在の国道2号線の向こう側に建てられたという、旧アメリカ領事館にあるようです。

元々はメリケン桟橋、メリケン波止場と呼ばれていたものが、後の神戸港の発展によって”メリケン→万国”となった流れですね。

参考

国道二号線(旧居留地南端)沿いの風景

旧居留地海岸通り

旧居留地海岸通りは、現在の国道二号線です。

旧居留地の南端に通された通りで、かつては海外の金融機関やホテルが立ち並んでいました。

ということで、”神戸税関萬國波止場碑”や神戸メリケンビルを背にして、国道2号線を東遊園地方向へ

ちなみに写真の一番左側、現在兵庫県農業会館が建てられている区画は、かつて居留地時代にはお茶を扱う海外商社(後述する、ウォルシュ・ホール商会)が入居していた区画だったと言われています。

兵庫県農業会館に向かって通り沿い右隣りに並ぶ二棟の白いビルは、“居留地後”に日本の商社系企業が入居していた建物です。

左側の建物がシップ神戸海岸ビル(旧三井物産神戸支店。壁面部は大正時代竣工)、右側の建物が商船三井ビルディング(大正11=1922年竣工)で、共に”居留地後”の建物ではありますが、いずれも“かつて”の雰囲気を現在に伝える佇まいとなっています。

参考

メリケン波止場山本線

二棟のビルの間に通された通りは“メリケン波止場山本線”、直進すると“大丸神戸店”付近で西国街道に交差する通りですね。

参考

旧居留地海岸通り沿いの風景

居留地時代には、神戸の他、横浜(山下居留地)や長崎でも活動の跡が見られる”お茶”の商社、ウォルシュ・ホール商会の華麗なビルも、海岸通り沿いに位置していたようです。

他、いわゆる”不平等条約”改正に尽力した陸奥宗光の顕彰碑も、国道二号線沿いの公園・みなと公園内に置かれています。

みなと公園は、“神戸税関萬國波止場碑”の通りを挟んだ向かい側に入口がある、

比較的小さな公園です。

“旧居留地海岸通り”は、東遊園地の東側に隣接する”フラワーロード”と交差する税関前交差点(※)まで続きます。

今回の神戸旅では、時間の都合上全てを網羅することは残念ながらできなかったのですが、このほかにも例えばチャータードビル神港ビルヂング神戸税関発祥の地碑など、海岸通り沿いには“かつて”を思わせる建物・石碑等々が立ち並んでいます。

参考

タイトルとURLをコピーしました