群馬・新潟県境エリアの道路状況今昔 -草津街道と三国街道、三国峠と清水峠-

日帰り旅/国内小旅行
この記事は約3分で読めます。

八ッ場界隈から、群馬・新潟の県境エリアへ

県境へ

Googleマップから、群馬県の県道53号線の一部区間の様子です。

八ッ場ダムが建設された一帯を過ぎた後、県道53号線から国道17号線へ抜ける区間(三国街道につながるルート)では、山の中、山の間を通された道路をひた走る区間が続きました。

草津までの道中で通過した草津街道の一部区間と似たような、街灯なし、道幅も狭く、カーブも多い道路が続くため、この手の道に不慣れな場合、特に曇天・荒天時や夜間の走行では、それなりに腹を据える必要がありそうです。

参考

三国街道と三国峠

群馬県内から県道53号線で越後湯沢を目指すルートでは、ダム湖であり桜の名所でもある赤谷湖手前で、国道17号線=三国街道と合流します。

三国街道はまた、苗場、かぐら、みつまた、湯沢、石打丸山、上越国際等々といった、新潟県内ではスキー場だらけの地区を通過することでも有名ですが、三国峠や三国街道のいう”三国”とは越後(新潟)、上野(群馬)、信濃(長野)三国のことで、かつての”三国”の国境に位置する三国山の峠、及びその峠につながる街道であることに由緒があります。

新潟への下道道中、三国街道は概ね関越道と並走しますが、17号線(三国街道)ルートが地図中央付近を進むことに対して、関越道ルートは地図右上(北東、谷川岳の地下)を進みます。

参考

清水峠と三国峠

JRのトンネル名に付された新清水・大清水の”清水”とは、谷川連峰の清水峠のことです。

在来線の清水トンネル、上越新幹線の大清水トンネル、関越道の関越トンネルは全て谷川岳の真下付近を通っていて清水峠からは距離があることがわかりますが、”谷川”等ではなく”清水”が推されたのは、古来より清水峠が(三国峠と並ぶ)国境越えルートの一つとされてきたことによっています。

清水峠ルートと三国峠ルートを単純に直線距離で比較した場合、より近いのは清水峠ルートです。

難所をなだらかに迂回している(北西方向に進む)三国峠ルートに対し、清水峠ルートでは一直線に北上するためですね。

ただし清水峠ルートは苛烈な自然条件と共にある難所だという致命的なデメリットを持っているため、遠回りでありながらもより通行しやすい三国峠ルートが江戸時代に入って整備され、以降長らく三国峠ルートが”国境越え”の主流となりました。

その後昭和に入って谷川岳の地下にトンネル(清水トンネル)が通されると、再び”最短距離”である清水峠ルート(=谷川岳地下ルート)が注目を浴びることとなり、以降清水峠(谷川岳)地下ルートの鉄道や関越道が主流、三国峠ルートは鉄道や関越道を補足するための街道へと落ち着いています。

参考

タイトルとURLをコピーしました