大通公園とテレビ塔
大通公園
about 大通公園

大通公園は、札幌市の中心部に位置する東西に細長い特殊公園(※1)です。
明治42年=1909年に整備が開始され、2年後の1911年に竣工しました。
元々の設置目的(後述)に対し、現在は都心のシンボルとしての複合的な役割を、同じ空間が果たしています。

例えば公園内部の東端には、こちらも札幌名物であるテレビ塔(後述)が建っていますが、反対に西端には旧札幌控訴院=現札幌市資料館が残されています。
いずれも、その複合的な目的に沿う形で作られ、あるいは歴史的役割を担いながら残されています。
現在の大通公園には、『国際都市札幌のシンボルとして、『花』 ・ 『つどい』 ・ 『フロンティア』 ・ 『オアシス 』 ・ 『交流』の5つのテーマと5つのゾーンで構成』(※2)されているという市中心部の顔としての一面があって、さっぽろライラックまつり、YOSAKOIソーラン祭り、さっぽろ雪まつり、さっぽろホワイトイルミネーション等々、札幌を代表するイベントの会場等としても親しまれています。
参考
- 国土交通省公式サイト “都市公園の種類“(※1)
- 大通公園公式サイト“大通公園とは“(※2)
- 【冬の終わりの札幌へ その11】札幌市資料館(旧札幌控訴院)
- さっぽろライラックまつり公式サイト
- YOSAKOIソーラン祭り公式サイト
- さっぽろ雪まつり公式サイト
- さっぽろホワイトイルミネーション公式サイト
大通公園のルーツと機能
元々のルーツは1871年(明治4年)、現在に比べて火災が頻発していた当時の日本にあって、札幌市の中心部に位置する火防線として作られたことにあります。
北側に官庁街、南側に住宅街、その間に後の大通公園である火防線が作られたという形ですが、この”火防線”はまた、当初より札幌の南北の区画の基準としても機能してきました。
東西の区画の基準が創成川、“南北”の区画の基準が大通公園になっていることによって、札幌市中心部とその周辺では、
- 創成川より西か東か、大通公園より北か南かで住所が決められている、
- 南北では大通公園から一区画離れるごとに〇条の数字部分が大きくなり、
- 東西では一区画離れるごとに〇丁目の数字部分が大きくなる
という形に整えられているのですが、例えば、
- 大通公園内にあって創成川にも西側で隣接しているテレビ塔の住所は大通西1丁目
- 時計台の住所は北1条西2丁目
- 道庁赤レンガ庁舎であれば北3条西6丁目
- 中島公園の北端付近に設けられた“中島公園前”バス停の住所は”南9条西4丁目”
といった感じで、距離が離れるほどそれぞれの数字も大きくなっていきます。ちなみにJR札幌駅付近からは中央区のお隣北区に入りますが、
- 北海道大学総合博物館の住所が(北区)北10条西8丁目
となっているように、中心部の周辺地域でも、区の境を超えて住所表記が共通となっています。
参考
- 大通公園公式サイト “大通公園の歴史と植物“
- 【冬の終わりの札幌へ その5】すすきの界隈から大通公園付近経由で、札幌市時計台へ
- 【冬の終わりの札幌へ その6】札幌市時計台(札幌市役所前、大通公園傍)
- 【00年代の札幌】北海道庁旧本庁舎(道庁赤レンガ庁舎。JR札幌駅、北大植物園傍)
- 【冬の終わりの札幌へ その7】冬の終わりの中島公園(すすきのエリアに隣接する、大型公園)
- 【00年代の札幌】北海道大学構内(JR札幌駅、道庁赤レンガ庁舎傍)
さっぽろテレビ塔
about テレビ塔

さっぽろテレビ塔(公式サイト)は、大通公園の東端に位置する鉄塔(電波塔)です。
1956年(昭和31年)、NHKがテレビ放送のための電波を送信する塔として始まりました。
翌1957年には展望台がオープンし、1959年(昭和34年)からはSTV(札幌テレビ放送)の開局に伴ってSTVの電波送信も開始されますが、
1969年以降、テレビ局が放送エリア拡大などのため手稲山の山頂に位置する電波塔へ送信機能を順次移行を始めると、最終的には2012年の地上デジタル放送への完全移行をもって、電波塔としての役割を終えました。

以降、展望台としての機能を維持したまま、大通公園のシンボルを兼ねた観光スポットとして現在に至っています。
展望台は地上約90mの高さにあって、札幌市内中心部を一望することが出来るスポットとなっています。
参考
- 札幌市公式サイト “さっぽろテレビ塔“、”ていね通信2007年2月号“
- 北海道電波広告資料館 “北海道における民放開局の変遷“
さっぽろテレビ塔・展望台へ

テレビ塔のほぼ真下にあたる、大通公園1丁目の様子です。

手前が西3丁目、奥が西4丁目の噴水で、

大通公園の西端には、札幌市資料館(旧札幌控訴院。公式サイト)がかすかに確認できます。

北海道神宮や動物園などがある円山公園の先には、大倉山のスキージャンプ場(公式サイト)が視界に入ってきます。
札幌の市街地を普通に歩いている分には”都会そのもの”といった印象を受けるのですが、テレビ塔の展望台からは、すぐ隣に自然に恵まれたエリアがあることを実感できます。

