一年ぶりの風景
海ノ口駅・木崎湖へ
善光寺詣から引き続き安曇野を目指す道中、少々寄り道をということで、昨年以来の訪問となった海ノ口駅(JR東日本公式・駅の小さな物語 “海ノ口駅“)と木崎湖(信濃大町ナビ “木崎湖“)まで。
ちなみに木崎湖畔に位置する海ノ口駅の“海ノ口”は、”湖の口”を意味します。
「海無し県」=内陸県にあたる長野では、古来より大きい湖を”海”と呼ぶ風習があったようで、その跡は古事記にて諏訪湖が“科野国の州羽の海”と記載されているほか(出雲の国譲り神話にて建御名方神が降伏し、かつ祀られた地であるとされます)、“小海線”でお馴染み小海町の町名の由来などにも残されています(参考:小海町公式サイト “「小海町」の名前の由来“)。
今回は、一年ほど前の鉄道旅、リゾートビューふるさと(JR東日本公式サイト)乗車時を懐かしみつつのスポット再訪となりました。
道中
所々に紅葉を眺めつつ進む道中は、「混雑が予想される善光寺詣でが終われば、あとはそこまでスケジュールをカツカツにする必要はないだろう」という見込みと共にあった、ゆっくりペースのドライブとなりました。
今回もまさにそうだったのですが、そんな感じの地方のまったりドライブでは、所々に点在する道の駅をかなり重宝します。
大抵の場合丁度いいところにある上、道の駅自体が観光スポットになっていたりすることもままあるので、合間の休憩をするにはうってつけなんですよね。
日没までに海ノ口駅に着ければいい、安曇野では18時のチェックインに合わせることが出来ればいいね、などと思いながら善光寺で買った数冊の本(ガイドブックや善光寺の歴史本など)をパラパラめくってみたのも、安曇野への道中、道の駅のコンビニのイートインにて。
善光寺詣での余韻を味わいつつ、次の目的地に向かっていく緩やかな道中を楽しむ時間となりました。
ただし、いよいよ海ノ口駅が近づいてきたドライブでは、所によりかなり狭い道が続きました。
街灯がない区間もぼちぼち、夜走るにはいろんな意味でかなりキツそうな山道も長く続いたりしたのですが、こういう時間もまた、過ぎてしまえばいいアクセントに感じる部分、無きにしも非ずです。
木崎湖傍の踏切にて
そして目的地に到着。海ノ口駅傍の踏切と、奥の湖は木崎湖です。
リゾートビュー乗車時にもその風景に魅了された記憶がよみがえりますが、改めて、地方ドライブの中継点や目的地としてもうってつけのにおいを感じました。
程よく手入れされた線路沿いの緑、手前にある耕地、レトロな踏切と単線、奥には湖と、さらにその奥に連なる山々等々。
「絵に描いたような地方の湖畔」の感じが、中々たまりません。
約1年ほど前に観光列車で徐行通過した路線に降り立ってみると、
まさに”あの時”の他、あれからの1年間も脳裏をめぐります。
海ノ口駅
踏切から少々離れたところに位置している、
国道(148号線)に面した海ノ口駅・駅舎です。
国道沿いに位置する現役のJRの駅(JR東日本・大糸線)ではあるのですが、無人駅だということもあってか、初めからそれとわかっていなければ、遠目には中々そうは見えないかもしれません。
早速、駅舎の中へ。
“白鳥の見える 海ノ口駅”とありますが、現在でも、稀に白鳥が見られるようです。
リゾートビューでも売り込まれていた“アニメ(おねがいティーチャー)の聖地”を思わせる一角は、出入り口のすぐ傍にあります。
特にそれと狙ったわけでもないにもかかわらず、結果として今から20年近く前のアニメが未だに”聖地”で語り継がれているあたり。間違いなく大成功した部類にカウント出来るものですね。
“聖地”要素抜きで考えたとしても、海ノ口駅は中々風情がある無人駅で、
駅舎に入り、ホームに降り立ってみるだけでも、多分に旅情を刺激されます。
山間の無人駅近くには、かわいい標の付いたバス停も。
運行ペースはかなりのんびりで、上下とも一日四本の運行です。
飛騨山脈の山々
ざっくりした方角的に、駅ホームや木崎湖周辺から望める小熊山(信濃大町なび “小熊山“)の西方には飛騨山脈(日本百名山 “飛騨山脈“)、もう少々具体的には黒部ダム(黒部ダム公式サイト)を有す黒部湖(富山県公式サイト)や、立山(立山黒部アルペンルート公式サイト)などが連なっているのですが、
そもそも木崎湖や海ノ口駅を含む大町市自体が立山・黒部への玄関口となっています。