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【2022秋の上信越ドライブ その4】道の駅 花の駅千曲川
花の駅 千曲川
2022年10月14日、リニューアルオープン
道の駅 “花の駅 千曲川”(公式サイト)は、千曲川と、千曲川に沿うように通されたJR飯山線の間に位置する道の駅です。いるだけで心が満たされる空間であることや、北信濃の暮らしの基本である”たがやす”ことを通じて人と人とがつながる空間を創出することなどが狙われています(公式サイト “コンセプト“より)。
訪問時は9月の下旬だったということで、もうまもなくリニューアルオープンするという時期にあたり、間が悪かったといえば間が悪かった部分もあるのですが、その準備が着々と進んでいる様子を伺うことが出来ました。リニューアル後は、この建物の中に出来るスペースが、大々的な直売所になるようです(参考:公式サイト “直売所“)
とはいえ、リニューアル直前の時点で、現行の農産物直売所は開店していました。首都圏のスーパーで当たり前に見ることが出来る野菜に比べると、見るからに新鮮な野菜(特にキャベツやレタスにその傾向が大きかったです)がそこそこお得な値段で売られていた他、珍しいものも売られていました。
例えば、メダカですね。おー、メダカ! 売ってるんだ、というような、ぱっと見た瞬間になつかしさを感じさせます。
かつてはほぼ日本のどこでも普通に見られた、ありふれた魚種であったものの、今となっては「絶滅危惧II類=絶滅の危険が増大している種」に指定されていることから、首都圏ではまず普通に見かける魚ではなくなってしまった感もあります(参考:環境省 “メダカ“。絶滅危惧II類について、環境省 “レッドリストのカテゴリ“)。
また、前記”絶滅危惧II類”に指定されたことからメダカの保全活動も全国的に進んでいるようなのですが、地域の生態系を軽視した保全活動が進められた(と推測される)ことによって異種のメダカ間での交雑が進み、その結果”何万年もかけて形成された地域ごとの遺伝的多様性”が失われてしまうこともあるようです(例えば、関東には生息しているはずのない関西のメダカの繁殖が、関東で見られるなど。参考:環境省 “メダカ“、 “科学データの収集と活用“(遺伝的多様性について))。
あとは、地域特有のものとして、稲のばら売りや、
地産の材料を使って作られた、各種のジャム。値段的には格安感は特にありませんが、抜群においしそうではあります。
値段的にその格安ぶりに驚かされたといえば、無臭ニンニクや、
普通のニンニクでした。
無臭ニンニクの方は、ぱっと見大きい20~30片程度で300円、普通のニンニクの方は、特大10個程度で500円と、イメージ的にはほぼ投げ売りのような価格での販売でした。値段を二度見して、中身を二度見して、「これ本当に、普通に食べられるニンニクなのかな?」という位お買い得な値段に見えたのですが、普通においしいニンニクでした。この辺はやはり産地の強みですね。
千曲川と信濃川
新潟県内では信濃川(国土交通省・北陸の一級河川 “信濃川“)と呼ばれている川が、長野県に入ると千曲川(同 “千曲川“)と呼ばれます。
千曲川の源流は長野・埼玉・山梨三県の境にある甲武信ヶ岳(こぶしががたけ)にありますが、新潟県に入って”信濃川”と名を変えた後、最終的に新潟県の大河津分水路、関屋分水路、さらには新潟港から日本海に注ぎます。
首都圏だと、同じ名前が付いていても上流と下流で全く違う表情を見せている川というのがいくつかあります。例えば利根川は言うに及ばず、他にも多摩川、荒川などが好例として挙げられそうですが、国が管理する、いわゆる一級河川(一級河川は国=国土交通大臣が指定・管理する河川であり、二級河川は地方=都道府県知事が指定・管理する河川です)に多くその傾向が見られます(参考:国土交通省 “一級河川と二級河川の違いは?“、e-GOV “河川法“)。
“一級河川”は、国土保全上又は国民経済上(つまり非常時の災害対策や日常生活等において)、特に重要だと判断された一級水系(”一級水系”とは、一級河川の本・支流全てを合わせた川の集合体のことです)を構成している河川です。
信濃川・千曲川の場合は、川の名前そのものが変わってしまう、道の駅”花の駅千曲川”は、その”信濃川・千曲川”の千曲川沿いにある道の駅です。道の駅名(花の駅千曲川)が付された交差点のすぐ横は千曲川の河川敷となっていて、
そのすぐ横には、千曲川方向に向かう道も作られています。秋の今の時期だと普通の河川敷の原っぱに見えなくもないこのエリアは、冬の終わりから初夏(およそ2月~5月あたり)にかけて、一面の菜の花畑となるようです。