【青春18きっぷの旅/初日・二日目】旧中山道の宿場町・奈良井宿泊

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奈良井宿の夜と朝

奈良井泊

一人旅と現代の宿場町

あくまで一人旅の観光客目線での話しではありますが、中央本線・奈良井駅傍に位置する旧・奈良井宿の夜は早く、日暮れにあわせて一日の振り返りが進行しました。

その後は日没と共に一日が終わりに向かうイメージで、まずはお風呂につかり、然る後に土地の食材をふんだんに使った宿屋さんの料理に舌鼓を打つのがメインのお楽しみになります。

ちなみに、今回は御宿伊勢屋さんに宿泊しました。

夕食ではガッツリご当地の食を堪能できるので、よほど夜更かしでもしない限りは「寝る前にお腹が空いて眠れなくなった」みたいなこともないかと思いますし、旧中山道沿い(奈良井宿エリア)にはいわゆる”夜遊び”客を当て込んだお店が繁盛しているというようなこともなく、コンビニもありません(車で数分~十分程度のところに、セブンが二軒ほど点在するようです)。

日照時間に準拠した生活リズムが健康的だといえば健康的で心なしか身体にも心にも優しく伝わる、旧・中山道の宿場町というよりは「現在の中山道の宿場町」を感じさせられました。

恐らくは奈良井宿が文化庁によって”重要伝統的建造物群保存地区“(いわゆる重伝建)に指定されているが故のことなのでしょうが、そのことで不便を感じたかというと、逆に「旅行中の一泊二泊程度であれば、無かったとしても全然なんとかなるのがコンビニだ」「明るすぎない夜はむしろ心地良い」ということが改めて分かったりもしました

注意点としては、旧宿場町内には夜間開いているお店がないので、食事後の時間、例えば友達同士の旅行で夜中まで飲もうぜ! というようなことを考えている場合、居酒屋飲みのような大騒ぎは厳しいことが前提となる他、お酒やおつまみについても予め買っておく必要があります。

参考

夕食

旧中山道の宿場町時代の面影を残す奈良井宿の宿・伊勢屋さんの食堂は結構広く(写真は、翌朝の朝食前の一枚です)、

かつ、旧宿場町時代を思わせる雰囲気も残されているように感じました。

この日は国指定重要文化財となっている二軒の古民家(上問屋資料館、元櫛問屋中村邸)の他史跡を中心に宿場町を巡ったので、その余韻とも相俟ったタイムスリップ感からも来たものですね。

食事にはご当地の食材がふんだんに使われていて、分量も多め。特にクセが強いメニューもなく、どれもおいしいものばかりで、満遍なく楽しむことが出来ました。

ここでしっかり食事をとっておけば、夜中にお腹が空くというようなことは恐らくないかと思われます。

どちらかというと心配すべきはむしろ逆、分量的に食べきれるかどうかの方ですね。

参考

夜の旧街道

奈良井宿の夜

改めて、この日は今回の18きっぷ旅の初日でした。

早朝スタートの後に延々続いた乗り鉄旅、最後は気持ち駆け足で奈良井宿へ。

色々観て回るには滑り込み的な時間(お昼過ぎ、夕方前)に現地到着後、最低限見て周りたい施設を時間ギリギリまで回った後でお風呂に入って夕ご飯を堪能すると、その後は客室でのまったり時間に突入しました。

この日1日の行程の振り返りと明日の予定チェックがひと段落つくと、手持ち無沙汰の時間の中から徐々に訪れることになったという寝落ちタイムですね。

旅の道中、割と好きな時間だったりもしますが、とはいえ。

「いくら奈良井宿の夜が早くとも、さすがにこのまま朝までお休みじゃもったいないよね」と心底思っていた緊張感が効いたのか、幸運にも小一時間程度で目を覚ますことが出来たので、そのまま夜のお散歩へと赴くことにしました。

旧中山道の夜

いざ、夜の奈良井宿へ。

昼間の賑わいが頭の中に残像として残っていると単純にやや寂しい印象も受けますが、その分、空を見上げると星がとてもきれいでした。

夜の街道沿いに点在する門柱灯や提灯などの明かりを借りつつ、ISO感度を4桁に設定し、シャッタースピードは思い切り遅く。要は、カメラ(エントリーモデルのデジイチ)の機能の限界まで光を拾い集めつつの撮影となったのですが、おかげさまで“眠りにつきつつある宿場町”のそこはかとなくエモい空気を画角に収めることが出来ました。

ちなみにこの時間帯、スマホカメラ(2019年当時のもの)ではその様子がほぼ写りませんでした。

実際には写真から伝わるイメージほど真っ暗ではありませんが、この暗さが日没後の雰囲気をうまい事伝えているように見えるといえばそんな感じでもありました。概ね、デジイチの写真とスマホの写真を足して二で割った位が実際の明るさに近かったように記憶しています。

デジイチ撮影の写真は実際より気持ち明るめに写っています。

昼間の活気を思い返しつつ、眠りにつき始めた旧中山道の宿場町をしばし歩いた後、

再び、この日の御宿へ。都合30分程度の夜の散歩となりました。

奈良井宿の夜が薄暗いというよりは都心の夜が明るすぎるのだろうと捉えるのが正解なのかもしれず。

改めて”都会の夜”を考えさせられてしまうような時間でもありました。

奈良井宿の朝

夜さんぽと、それに続いた軽めの晩酌の後は早めに就寝し、迎えた18きっぷ旅二日目の朝。

夜は早い時間に真っ暗になった宿場町でしたが、朝は早い時間から爽やかな朝日に映えていました。

朝食前には晩夏の朝日の中散歩の時間を楽しむことも出来ましたが、既に朝夜涼しくなった高地にて迎えた一日のはじまりの時間は、「一本逃すと次は2時間後」というローカル線ダイヤに若干急かされる時間でもありました。

「昨夜の余韻と共に、一日のはじまりを味わいたい」気持ちが、徐々に「先を急ぐ気持ち」にかき消されていく中、朝食をとった後はリミットタイムを待たずにチェックアウトし、荷物を持って再び奈良井駅へ。

前日初めて見た駅前風景とも、今朝でひとまずのお別れです。

またいつか、出来れば近いうちに来たいなと思いつつ、奈良井宿を後にしました。

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