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東遊園地と神戸居留地、近代神戸
旧・居留地内の公園
about 東遊園地 -ロケーションとルーツ-
かつて生糸検査所として機能していた現・KIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸。公式サイト)や神戸税関(公式サイト)などが立ち並んだ一画から、神戸三宮駅方面へ。
“日本一短い国道“こと国道174号線に沿って歩き、阪神高速や国道2号線を超えると、”日本初の西洋式運動公園”である東遊園地(公式サイト)への歩道橋が用意されています。
「阪急や阪神の神戸三宮駅・JRの三ノ宮駅などからもまた、徒歩圏内にあります」という開港地・神戸の中心部に位置する南北に長い公園は、南側がやや小さめのエリア、北側が公園の中心部となっています。
1868年、当時の神戸居留地内にて開園した”外国人居留遊園”(ないし、内外人遊園地)が現在の東遊園地のルーツですが、かつては外国人居留民によって多くのスポーツが楽しまれると同時に外国人の社交場の拠点ともなり、国内に西洋のスポーツが広まる拠点ともなりました。
1890年代に外国人居留地が撤廃されると、1929年(昭和4年)には公園名が”東遊園地”と改められ、引き続き港町・神戸の成長と歩みを共にして今日に至ります。
近年は、”NIGHT PICNIC”(公式サイト、神戸公式観光サイト “NIGHT PICNIC“)と銘打たれた東遊園地での夜市も、活況を呈しているようです。神戸の都心部(三宮)に位置する夜の芝生の公園にて、食べてくつろいで楽しんでという、イベント名通りの”夜のピクニック”ですね。
昼の雰囲気を知っていれば、その分夜の時間帯も楽しめるだろうという、縁日とはまた違ったタイプの夜の時間にしても、普通に魅力的で楽しそうではあります。
参考:近代横浜の始まり -開港場と周辺エリア-、日比谷公園・心字池、アーバンピクニック公式サイト “東遊園地の歴史“
こうべ花時計
歩道橋の上からもハッキリその様子が見えていましたが、公園南部には大きい花時計と、
“こども本の森”(公式サイト、神戸市公式サイト)という、つい最近(22年3月に)出来た図書館があります(”こども”とありますが、入館にあたっては年齢は問われず、入館料無料です)。
こども本の森は、神戸だけではなく、大阪(中之島)や熊本にもある施設のようですが、KIITOや税関側から東遊園地に向かった場合、花時計の向こうに”本の森”という位置関係です。
昭和32年(1957年)に日本で初めての”花時計”として作られた後、
平成19年(2007年)には市民からの寄付によって老朽化状態を解消し、令和元年(2019年)には市役所庁舎の建て替えに伴って現在地に移転した、という経歴を持つようです(参考:神戸新聞NEXT “お引越し「こうべ花時計」 東遊園地に“定住”へ“)。
居留地時代を思わせる一画
東遊園地は、居留地の一角に位置する”外国人居留遊園”(ないし、内外人遊園地)としてはじまりましたということで、旧・居留地時代の雰囲気が偲ばれる一画も存在します。
ランチ・ディナーの”VILLA BLANCHE“(公式サイト / Instagram)や、
そのすぐ傍にて、同じく西洋館風に作られたという公園のレストハウス、
さらには公園の管理事務所などなど。
強いて現在のそれぞれの建物には言及していないあたり、”かつて”を模して造られた施設だということなのかもしれませんが、現在もものすごくいい雰囲気のある一帯となっています。
神戸の歴史と東遊園地
概ね、西洋館のような建物に彩られた一画より北側が、東遊園地の中心部にあたるエリアですが、そもそもが近代神戸のはじまりと共にあって、以降も神戸と歴史を共にしたという公園だけあって、公園内には神戸の歴史そのものが刻まれているという部分もあります。
そのあたりの様子を、以下、別記事にまとめました。