【”祈り”と街歩きのアクセント】寺社参拝と御朱印帳、小さな旅と各種の”印章”

日帰り旅/国内小旅行
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“印”と旅メモ、各種の記帳は思い出作りの基本です

“御朱印と御朱印帳”各種

御朱印と御朱印帳

御朱印とは、神社やお寺を参拝した証として参拝先からもらう印のことで、奈良時代から平安時代にかけて、お寺に経典を納めた際に印として使われた「納経証明印」を起源とします。

「納経証明印」が「参拝証明印」となるのは、国内の交通網が整備され、国民の旅行需要も喚起された室町・江戸時代以降のことですが、時は巡って鉄道網の整備が全国規模で進行した明治以降の世となると、お寺や神社を参拝をしたことの証明印となっていく形で、「御朱印」という呼び名共々、日本社会に普及・定着したようです。

従来は御朱印帳を持参することが原則であり、マナーでしたが、件のコロナ禍以降、御朱印のみの販売(御朱印帳の受け渡しをしない、一枚一枚での”御朱印紙”の販売)も、割と一般的に見かけるようになりました。

とはいえ、やはり御朱印巡りをする以上御朱印帳が必携になるとは、今もっていえるところではありそうです。

御朱印を書いてもらうにあたっては、初穂料(名分としては神様への供え物、現代語訳すれば”代金”のことですね)として300円、あるいは500円を納めるのが一般的だとされていますが、有名な寺社では予め窓口にて値段(300円or500円など)が指定されていることも多いですし、そうでない神社(あるいはお寺)の場合でも、口頭で料金を言ってもらえる場合が少なくありません。

ここで迷うことは、特に近年はあまりないのではないでしょうか、とはなんとなくですが感じます。

例外として、300~500円より高い場合(季節・期間限定御朱印など)も普通にある上、寺社によっては”初穂料”が明示されていないばかりか「お気持ちでお願いします」と改めて言われるようなこともあるので、予備知識ゼロで挑むと動揺してしまう、敷居の高さが残されているように感じるようなことも、あるにはあるかもしれません。

ハッキリわからない場合は窓口の御朱印担当の方などに聞いてみるのが一番ですが、それが出来ない場合、あるいは「お気持ちでお願いします」などと言われた場合は、“御朱印の初穂料=500円”と機械的に頭の中に入れておけば、大抵はそれで大丈夫ではないか、とは思います。

神社やお寺によって印は異なるので、集めれば集めただけ思い出も増えてくるというのが、御朱印集めのわかりやすい魅力ですね。

参考

御朱印のルーツ

御朱印のルーツは「納経証明印」にあると言われています。

現在の御朱印帳は元々納経帳のうきょうちょうと呼ばれていて、四国八十八ヶ所巡礼や西国三十三所巡礼の際、写経を納めた証明としていただく印のために使われていました。

現在でも納経を受け付けた上で御朱印をいただけるケースもあるようで、例えば鎌倉のお寺であれば鎌倉五山第一位の建長寺、”アジサイ寺”の長谷寺などでも写経が可能です(※)。

そのように、お寺にはそもそも納経(自ら写経した仏の教えを寺に納めるという行為)自体に御朱印の存在と深く関わる一面がありますが、一方で神社の場合、八百万の神全てが信仰の対象となるため、写経の対象となるような一神教的な経典は存在しません。

神・仏が祀られた神社・お寺にはこのような根本的な相違もあるのですが、“御朱印”一般のルーツをたどれば、そこには神仏習合時代以来の習わしとしての一面があるのだということから(?)、現在のお寺と神社の御朱印は、一緒の御朱印帳で集めても構わないとも判断されるようです(分けてもいいし、一緒でもいいし、ということですね)。

参考

御朱印の派生形として

現在は、鉄印(日本全国の三セク鉄道乗車記念印です ※)や御船印(全国のフェリー会社等が運営する観光船への乗船印です ※2)、海上自衛隊・護衛艦の護守印(護衛艦一般公開時の乗船記念印です ※3)など、さまざまな派生印が存在します。

時と場合により、旅の楽しみに一役二役買うこともある、という感じですね。

参考

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