お盆営業とローカル線
お盆・夏休み営業と通常営業のギャップ
夏の終わりとプランミス

実を言うと今回の旅では、プランの段階では元々鉄道文化むらにて半日程度ゆっくりするつもりだったのですが、実際にはそれが叶いませんでした。
鉄道資料館の資料展示コーナーをはじめ、きちんと味わうには相応の時間が必要な施設だろうということが予め察せられていたので、その印象に見合うプランを組んではいたのですが、“お盆時期に合わせて作ったプラン”と”お盆時期を過ぎてから実行した旅”との間にギャップがあったことから、実際の旅に幾つかの齟齬が出てきてしまったんですね。
なんとも初歩的な、うっかりミス・・・!
夏休み期間のみ毎日営業の“峠の釜めし”営業日判断然り、お盆期間のみ毎日運行していたトロッコ列車の運転日判断然りということで、「ひょっとして、元々自分がプランした通りには進まない旅になってきたのかな?」といった予感がちらほら出始めたのが、丁度鉄道文化むらに入った頃のことでした。
結論として、
- ここでこの日の残り全ての時間を費やすか
- それとも元々のプランをなかったことにするか
この二択からの一択を選ばざるを得なくなったのですが、残念ながら前者はほぼ選べない状況にありました。
ローカル線のダイヤと18きっぷ旅

ゆっくりできない理由のうち最大のものは、ローカル線の運行ダイヤに宿っていました。
ちなみにここでいうローカル線とは、旧国鉄時代の「幹線」「支線」区分からの別ではなく、地方を走る、あまり便数も乗客も多くない路線という意味での「ローカル線」ですね。
例えばあるエリアにA線・B線という二つの路線が通されていて、双方はそれぞれ朝早くから夜遅くまで一日中均等に運行されている、その一方でA線とB線を繋ぐ形で通されたC線という路線は本数もまばら、かつ終電も早い時間に設定されているという、いわゆるローカル線だったとすると、旅行者がA線のa駅から、B線のb駅へと行きたい場合。
A線とB線双方をつなぐ役割を果たしているC線が早い時間で終わってしまうため、旅プランはA線やB線ではなく、C線の発着時刻に合わせて設定する必要が生じます。
横川駅・鉄道文化むら発、次の目的地へ
横浜駅から新潟駅へというルートを考えた場合、一つのポイントとなる駅がJR上越線の水上駅です。
横浜駅・高崎駅間は上野東京ラインor湘南新宿ライン、長岡駅・新潟駅間は信越本線で、共に一日中、割と満遍なく運行されているのですが、しかしその間を結ぶ上越線の、特に水上駅・長岡駅間についてはその限りではないという形になっているんですね。
理由は同一区間が上越新幹線で結ばれた結果、上越線の需要がかつてに比べて縮小したことにありますが、上記の例に当てはめるのであれば、
- A線・B線:上野東京ライン(or湘南新宿ライン)・信越本線
- C線:上越線の水上駅-長岡駅間
です。
高崎駅発の上越線と水上駅発の上越線、双方の時刻表を比較してみるとわかりやすいですが、高崎駅発の電車が一日中、ほぼ一時間に一本程度以上運行されていることに対して、水上駅発の電車は一日六本です(リンクは共に、ジョルダンの時刻表です)。
今回の旅行プラン自体、その肝が水上駅・長岡駅間の移動にあったということで、長岡駅まで出るために、水上駅に早めに着いておく必要がありました(参考:JR上越線長岡駅時刻表)。
結果、横川駅と”鉄道文化むら”での時間を削ることとしたのですが、鉄道文化むらを出発した瞬間は、同時に次の目的地へのスタートの時間でもありました。
18きっぷ旅は始まったばかり。この日のお楽しみもまだまだ続きます。

