【燕三条系ラーメン】杭州飯店(新潟県燕市、燕三条背脂ラーメン)

北関東/甲信越/中部
この記事は約4分で読めます。

燕三条系ラーメンの人気店へ

杭州飯店へ

“燕三条背脂ラーメン”の人気店

杭州飯店は、新潟五大ラーメンの一角を占める“燕三条背脂ラーメン”の老舗店であり、人気店です。

JR弥彦線の燕駅・西燕駅間に位置しています。

初訪問となったこの日。結果的にお昼少し前の時間にお店に着くことになってしまいました。

やはり既にお店の前に列ができていますが、この辺りは流石に地域を代表する人気店ですね。

ギリギリ想定内ではあったのですが、それでも店内は満席で、相席での食事となりました。

杭州飯店と福来亭

燕三条系ラーメンの元祖は“福来亭”と言うお店だと言われていますが、その元祖である福来亭の直系に当たるのが杭州飯店だと言うことで、杭州飯店の丼には”福来亭””杭州飯店”と、二つの店名が入っています。

中華そばと特大餃子

中華屋さんのラーメン

杭州飯店のお店の中は、どちらかというと“街の中華屋さん”寄りで、テーブル席と座敷席に二分されています。

メニューを見ても( )書きで補助的にラーメンが加えられている形で、麺類の他丼ものも充実し、炒め物や煮物も用意されているという、腹持ちがよさそうなメニューのオンパレードになっています。

この時点でいわゆる”ラーメン屋さん”ではない、”新潟五大ラーメン”の一角を担う代表店でありながらも、ラーメン一本で勝負している系統のお店ではないのだということがはっきり伝わってくる感じですね。

特大餃子 -サイズ注意!-

まず最初に出てきたのは、”中華そば”とは別に頼んだ餃子でした。

ぱっと見でわかるLLサイズの餃子は中にひき肉がぎっしり詰まっていて、普通の餃子の倍以上の大きさがあります。

見た目的には「餃子の形をした小型肉まん」にも感じられる特大サイズの餃子なのですが、これがものすごく美味しかったです。

ただし、問題はやはりその大きさですね。

「一個当たり200円」という値段をみた時に何か値付けがおかしいようにも見えたのですが、ここは逆にこの値段を見て察しましょうという話でもあったのでしょう。

よほどの空腹時でもなければ、サイズ的に二個の方で充分ではないかと思います。

中華そば(燕三条背脂ラーメン)

いよいよメインの中華そば=燕三条ラーメンの登場です。

単純にうまいかまずいかで感想を言うのであれば、そこは忖度抜きにめちゃくちゃ美味しかったとなるのですが、首都圏のラーメン店で慣らされた舌でテンプレ通りの”ラーメン”を待っていると、「あれ?」って気分になるかもしれません。

期待とは異なる美味しさを与えられ、そこに納得させられるという感じでしょうか。

“杭州飯店の燕三条背脂ラーメン”は、お店の雰囲気やメニューが語るように、“ラーメン”と言うより”中華そば”を思わせる一品です。

燕三条系の定番である太い縮れ麺にも、どちらかというと家系“や二郎の太麺というより中華の刀削麺っぽいものを感じたのですが、かといって刀削麺そのものでもない、ラーメンの一般的な太麺をほうとうや刀削麺に寄せた感じの”縮れ”に近く、この独特の麺が背脂+醤油ベースの味付けにうまいこと絡む形で染みてきます。

結果、食べるほどに病みつき感が増して来るという風味につながっているのでしょう。

確かにラーメンといえばラーメンなんですが、それよりはやはり「ここでしか食べられない中華そば」と捉えた時に、舌にも胃にもしっくり来るように感じました。

“燕三条系”のルーツ -ちゃんぽん、二郎、燕三条背脂ラーメン-

背脂醤油に太い縮れ麺という、食べ応えがあって腹持ちがいいラーメンは、洋食器の街・燕の工員さんの胃を満たすための食べ物として育ってきたようで、その背景が様々なサイトで語られています。

古くは“長崎ちゃんぽん”(ルーツは福建省の福建料理、”湯肉絲麺とんにいしいめん“にあります。参考:【開港都市・長崎の風景】四海楼)が安くて栄養価の高いものを学生に食べさせるために考案された、その現代版である“ラーメン二郎”が三田の地で慶應の塾生と共に育ちながら全国区となっていったというように、実は燕三条の“燕三条背脂ラーメン”にも、名物が生まれてくる土台やストーリーがあったんですね。

タイトルとURLをコピーしました