初日最後の乗り鉄時間
水上駅にて
早朝の横浜発で始まった今回の青春18きっぷ旅。
初日の行程も、残すところあとは新潟駅までの乗車のみとなったのですが、実はここに、この日最後にして最長の区間、約3時間40分ほど普通列車に乗りっぱなしになるという乗り鉄旅が控えていたんですね。
残りの行程
以下、水上駅から新潟駅までのルートです。
さらに３０分強、魚沼エリア（〜越後川口駅）を走った後で、上越線の終点である長岡駅へ。
20:10到着予定です。
厳密には、上越線は長岡駅の一つ手前である宮内駅までの路線なのですが、そこは融通を効かせる形で一つ先の長岡駅（信越本線の駅です）まで、上越線から乗り入れてくれるようです。
その長岡駅では、ごく短い、１分という乗り換え時間が気になったので別プランも持っていたのですが、上越線から信越本線に乗り換えて、
終点、新潟駅まで。
上越線と信越本線を乗り継いで、ざっくり21:30頃到着予定です。
水上駅ホーム
駅前での軽い夕食後、駅傍に作られたSL転車台広場に立ち寄ってから、再び水上駅へ。
水上駅で過ごす残り時間は、上越線への乗車待ち時間のみです。
思えば、この日最初に水上駅に着いたのはお昼過ぎ。
“鉄道文化むら“がある横川駅から、高崎駅経由で”日本一のモグラ駅“を目指す途上のことでした。
その後モグラ駅＝土合駅から谷川岳へ向かい、谷川岳から再び水上駅へと戻った後、今度は改めて長岡駅行きの電車を待つことになったのですが、結果としてこの日午後の拠点となった感が強い水上駅ホームでこの日最後の乗車を待つ時間は、中々“18きっぷ旅風味”が濃い時間となりました。
電車を待つ乗客も、ほぼ自分一人です。
この季節、この時間帯、この状況の駅ホームに対しては、旅チャンネルの”秘境駅の旅”（公式サイト）エンディング曲にもなっているという、中島みゆきさんの”ホームにて”（YouTubeより）がピッタリ来るイメージでした。
水上駅は秘境駅というにはさすがに大きすぎる駅ではありますが、恐らくは駅開業以来のものであろう木製の連絡通路や古い駅名標、さらにはかつてターミナルとなっていた歴史と、その歴史的役割を終えた今現在など、等々。
元々、“秘境”に通ずる侘び寂びを持ち合わせている駅ではあります。
「今は秘境駅となってしまった各駅の、ありし日の姿」がここに集約されているというような、自然との一体感、駅としての重み、そしてまさに今のポジショニング自体に、曲イメージが染み込んでいく感じですね。
ほどなく長岡駅行きの上越線が、となりのホーム二番線に入線して来ました。
ここで水上駅とは、しばしのお別れです。
水上駅発
乗車直後の長岡駅行き上越線は、貸し切り状態でした。
水上駅出発後、湯檜曽駅から土合駅へ、
清水トンネルを通って、土樽駅へ。
ここから新潟県です。
土樽駅より先しばらくの間、以下にまとめましたが、上越線はローカル感の強いスキー場エリアを通過します。
川端康成の『雪国』で描かれた、国内有数の豪雪地帯入りですね（参考：雪国関連展示）。
18きっぷ旅と雪国の夕暮れ
駅名標が長年の風雪によって削られてしまっているという越後中里駅から、
線路との間が簡単な柵で仕切られていて、
あたり一面スキー場だらけというロケーション下に作られている、
その名も岩原スキー場前駅。
豪雪地帯の夏は、緑が眩しい事でもお馴染みです。
小説”雪国”の舞台となった越後湯沢駅。
20分ほど停車した後の出発となりましたが、ここで日没の時間を迎えることとなりました。
魚沼エリアを更に進んで、
やはり駅名に施設名が冠されているという、上越国際スキー場前駅へ。
日没後のローカル線エリアでは、あたり一面真っ暗となって、外の景色を楽しむことが出来なくなりますが、その分、良くも悪くも車内の密室感が強まるようです。
かといって、ギスギスするでもなく、過度に相互無関心的な空気があったわけでもなく。
車内は終始、周りを意識したやや控えめな会話や笑い声が遠巻きに聞こえてきつつ、基本的には静かなままになっているという、絶妙な雰囲気が保たれていました。
この時たまたまそうだったのか、それともそれがいつものことなのか、そのあたりのことはわかりません。
ただし結果として、長岡駅に至るまでの夜の上越線旅は、そこそこのお客さんが乗っている中での、どこかアットホーム感がとても強い移動の時間を過ごすことができました。
この日の終点、新潟駅へ
信越本線乗車
上越線から、信越本線へ。
車内には、新潟県内を走るイベント列車・越乃Shu＊Kura（JR東日本公式サイト）や（PR大使の”青海川しゅか”さんの青海川は、信越本線の青海川駅から来ています）、
新潟県内フリーエリア限定のお得切符・えちごワンデーパス/ツーデーパス（JR東日本公式サイト）などの広告もあって、地域色も強めです。
こちらも、車内の雰囲気は引き続き、上越線乗車時とほぼ同様のものでした。
やがて、定刻通り21:26、
信越本線は、終点・新潟駅に到着しました。
新潟駅にて
長岡駅からの電車が到着したのは、2022年6月5日に利用が始まったばかりだという新しい高架ホームで、
シースルーの壁面の外には万代広場が見えています（参考：新潟市公式サイト “新潟駅周辺整備“、”生まれ変わる新潟駅と駅周辺（令和4年8月作成版）“）。
構内もピカピカの状態で、
階段には上越新幹線の写真も利用されていますが、実は新潟駅から上越新幹線に乗車すれば、東京駅まではあっという間です。
一日がかりでローカル線の旅を楽しんだあと、その締めにあたる約3時間半の普通列車旅の打ち上げの瞬間としてはどこか不思議な気分になったことを思い出しますが、このあと新潟駅の改札を出てしまえば、本日の18きっぷ旅は終了です。
初日の乗り鉄旅、終了
周辺工事は未だ継続中のようですが、北口の万代広場方面へ。
先ほど下車してきた高架ホームには停車中の電車の姿がうっすら見えていますが、これにて、この日の18きっぷ旅乗車は無事終了。
次は、翌日午後からのローカル線乗車です。
