箱根ロープウェイ
当初の予定とは少々異なったのですが、ホテルの敷地を出てほぼすぐ目の前にあったからということで、
まずは箱根ロープウェイ(公式サイト)の桃源台駅を目指すことにしました。
桃源台駅にて
朝イチの桃源台駅
ということで、箱根二日目はロープウェイ乗車から1日が始まったのですが、
ただでさえ新型コロナウイルス感染症拡大が危惧されている時勢に加えて、早朝(9時スタートで、9時30分着)だったということもあってか、乗り場は割とガラガラでした。
観光客サイドの忌憚ない本音としては「来てよかった!」一本になってしまうところで、否が応でも気分は盛り上がってしまいます。
なんせ、「絶景を望めるロープウェイが、貸し切り状態」ですからね。
ということで大型ロープウェイの乗客は、自分一人。
大涌谷までの、貸切乗車がスタートしました。
ロープウェイ乗車
大涌谷までの途上、大型のゴンドラがゆっくり動いてくれるので、”ロープウェイから望む芦ノ湖”の絶景にも中々迫力があります。
見晴らしがよくなって、正面には芦ノ湖の海賊船(公式サイト)も見えてきました。
ロープウェイは、先に進めば進んだだけどんどん高度も上がっていきますが、
ある程度の高さのまま上って行ってくれているうちは”便利なのりもの”感が強かったゴンドラも、
大涌谷までの中継駅である姥子(うばこ)駅を過ぎたあたりから、やや趣が変わり始めます。
大涌谷駅が近づくにつれ上昇する高度の分、怖さが増して来るんですね。
箱根のロープウェイ自体、風速30メートル以内の風であれば通常運転が可能であるという非常に安全な乗り物なのですが
どうも、それとこれとは話が別のようです。
上写真は復路の風景ですが、見通しがいい分スリルも上乗せされ、想像以上の迫力が加算されていきます。
ロープウェイのルート下には、山道が通された様子も見えてきました。
貸し切りのゴンドラで乗り心地や風景に一喜一憂しているうち、目的地の大涌谷駅も近づいてきました。
大涌谷へ
大涌谷駅着
前回訪問した去年の2月以来、実に一年以上ぶりの訪問となった大涌谷。
とはいえ、前回はドライブでの大涌谷詣でです。
ロープウェイの大涌谷駅訪問となると果たしていつ以来でしょうか。そのくらいの久々感がありました。
大涌谷にて
この日の大涌谷は現地の気温が13度。やや風が強め、雲が多めで、少し寒い感じでした。
高所なので平地よりは近く感じる雲が、噴煙と共に風に流されているのが分かります。
この地に降り立っただけで感じ取ることが出来る迫力は相変わらずでしたが、あいにくの空模様でもありましたということで、富士山が見えなかった点は残念でした。
「雲さえなければどこからでも一発で富士山がわかる」という景観も、観光地・大涌谷の持つ大きな魅力の一つなのですが(参考:大涌谷からの富士山)、残念ながらこの日午前の上空はすっかり雲に覆われていました。
それはそれとして、大涌谷名物の噴煙を目の前に、今回も黒卵を頂きました。
相変わらず剥きやすい殻も好印象で、おいしかったです。
火山としての箱根山
現地の注意喚起
気象庁の資料に
「大涌谷周辺の想定火口域では、活発な噴気活動が続いていますので、火山灰等の突発的な噴出現象に注意が必要です」(参考:気象庁 “箱根山の活動状況“)
とあるように、箱根山では現在も火山活動が続いています。
そのため、万が一の場合に備え、大涌谷では現在も注意喚起が為されているのですが、箱根町の公式サイトで箱根山噴火によって想定される具体的な災害がまとめられているほか(参考:箱根町火山防災マップ “火山活動が活発化すると…“)、神奈川県のサイトではかなり詳細にわたる災害対応計画も立てられています(参考:神奈川県 “箱根山(大涌谷)火山避難計画“)。
備えあれば憂いなしですね。
大涌谷と自然災害
“箱根”、”自然災害”ということだと、近いところだとやはり昨年(2019年)の台風19号ですね。
活発な火山活動を警戒することから通行禁止区域となってしまって久しい神山の登山道(参考:環境省 “国立公園へ出かけよう! 神山・駒ヶ岳コース“)も、現在は従来の通行禁止措置に加え、台風被害の跡と思しき傷跡が、生々しく残された状態となっています。
登山コースの再開可能性自体がどうなんだろうとも思えてきますが、
やはり自然の驚異の前には、人力など非力なものなのでしょう。