【群馬/新潟青春18きっぷ旅:二日目その4】村上駅からの羽越本線・車窓風景

北関東/甲信越/中部
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村上駅発、鼠ヶ関駅へ

鼠ヶ関駅への羽越本線

白新線・羽越本線を乗り継いで新潟駅から村上駅へ

乗り継ぎの合間時間を縫った一時間弱の村上街歩きののち、再び羽越本線へ。

次の行程は、新潟・山形の県境に位置する鼠ヶ関駅へJR東日本公式サイト)の旅です。

路線としては“村上駅まで”とひとつながりになった路線であり、その先最終的には秋田駅まで伸びているのが羽越本線ですが、各駅停車の運行ダイヤ的には、諸般の事情によって村上駅を境とした少々の断絶があります(参考:【群馬/新潟青春18きっぷ旅:二日目その2】白新線・羽越本線で村上駅まで)。

翻って、だからこそ成立したのが待ち合わせ時間を利用した村上街歩きでした。

村上駅出発

駅到着後、売店でおにぎりや鮭の昆布巻き等を買っていると、既に電車は入線していました。

急いでいるとうっかり見過ごしてしまいそうになる構内風景の中に感じる、「それでも何かが変じゃないか?」と言う直感的な違和感

わかる人にはおそらく一発でわかるであろうはずのもの、ただしわからない人にとってはおそらく全くわからないのではないかと思われるこの違和感の正体は、ホームに降り立った時に改めて明らかになりました。

村上駅名物・カラフルな塩引き鮭の間を通って、

隣のホームまで。

そういえば長崎の路面電車がこのタイプのものだったことを思い出しましたが(参考:長崎電気軌道(長崎の路面電車)乗車位置について)、違和感の正体とは、同じホームに二編成の電車が停車している、なおかつ停車する電車の行き先が乗り場によって区分されているという運用ですね。

村上駅の二番線ホームであれば、ホームの端に停車するのが酒田駅方面中ほど寄りに停車するのが新潟駅方面行き電車です。

同じホームに行先の異なる二本の電車が停まっているという状況に改めて斬新さを感じつつ、いざ、酒田行き羽越本線へ。

改札の向こうで徐々に遠くなっていく、ついさっきまで少しばかりの時間歩いた村上の街など思い出しつつ、

電車の車内へ。

かなりスタイリッシュ、かつ“一人乗車”“グループ乗車”双方に配慮が行き届いたような作りとなっています。

エリアが変われば需要も変わるということでしょうか。

出発時のお客さんの層としては下校時の高校生がメイン、そこにボチボチ地元の大人の人が乗っている感じで、妙にこの車両の作りがしっくりくるような空間になっていました。

日本海の海岸線へ

三面川超え

村上駅を出発した電車は、新潟県の最北部を約50分ほどかけて北上し、山形県を目指します。

内陸部を思わせる風景の中を少し走った後、

三面川に架かる鉄橋へ。

村上地方に鮭の恵みをもたらした、村上の文化とは切っても切れない縁を持つ三面みおもて川(三面川鮭産漁業協同組合公式サイト)を超えると、電車は日本海側へ。

以降海岸線に沿って北上し、車窓風景も一変します。

三面川を超えて、電車の進路は西へ。

視界には日本海が入って来て、”新潟島”(新潟市公式サイト “新潟島エリア“)周辺を流れる信濃川沿いにも似たような一帯から、川と海の境界線付近を目指しますが、やがて電車が日本海沿いに到達すると、

ここから先、羽越本線は海岸線を北上します。

日本海の海岸線

はるか向こうには、日本海の水平線が広がっています。

お昼スタートで寄り道もしましたからねと言うことで、夕刻、日暮の時間も刻一刻と近づいていっているのがわかります。

ごつごつした岩場との間には道路が一本通されていますが、これは国道113号線と合流しつつ、新潟市中央区と山形・秋田の県境に位置する山形県の飽海あくみ遊佐町ゆざまちを結んでいる、国道345号線です。

先頭車両の運転席付近からは、進行方向に延々海岸線が伸びている様子が視界に入ります。

所々で田んぼのある風景や、

道路と線路の間で、草が生い茂ったような一帯を通過しながら、

延々海岸線を北上します。

日本海ひすいライン(公式サイト)や、(鯨波駅・青海川駅などを中心とした)信越本線の一部区間(参考:日本海ひすいラインと信越本線からのオーシャンビュー)のような区間のはじまりですね。

ローカル駅の色濃い間島駅や、

越後早川駅など。

淡々と北上し、電車は日本海沿いの海岸線有数の景勝地へと進んでいきます。

笹川流れ

村上駅から三つ目の駅である桑川駅の先に、国によって名勝・天然記念物に指定されているという景勝地、“笹川流れ”村上市公式サイト村上市観光協会公式サイト文化庁データベース)があります。

“笹川”は旧集落の名称から、”流れ”は潮流の流れから、それぞれ取られています。

“夕日会館”村上市観光協会公式サイト)は、最寄りの桑川駅前にある、

国道345号線沿いに作られた道の駅です(BGM付きのYouTubeライブカメラも用意されています)。

景勝地を海上から楽しむための遊覧船も付近から出ているようですが、

車内からは、日本海の潮流が作りだしたという、

岩場や砂浜を間近に見ながらの移動が続きます。

砂浜以上に岩場が目立つ感じで、

遊覧船以外の船、小さなボートのような船の置き場となっているような、港というよりは湊に近い一帯などが、国道沿いに作られていたりもします。

基本的にドライブでも絶景を楽しみながらの時間を期待できるエリアですね。

同じ新潟県内ということでは、弥彦山の近くに通された越後七浦シーサイドラインや、寺泊にある”魚のアメ横“へのルート等々にも、ところどころに似たような海岸線があったように記憶していますが、新潟県内の方々の海岸線に位置する”息をのむようなスポット”が、ここ笹川流れでは延々続いています。

新潟・山形の県境駅へ

“笹川流れ”手前に位置する桑川駅から羽越本線の二つ先、越後寒川駅の手前に至っても、

まだ海岸線の岩場が続きますが、

岩場の向こうには、令和5年現在で人口が約300人強という小さな離島・粟島(粟島観光協会公式サイト)が姿を見せています。

羽越本線で村上駅の一つとなり、岩船町駅からフェリーが出ているようですが(粟島汽船公式サイト)、

同じく日本海上で南西方向に浮かんでいる佐渡島と比べると、割とその大きさが鮮明になるという、小さな島です。

電車はさらに淡々と北上し、

この日の最終目的地である鼠ヶ関駅の二つ手前の勝木がつぎ駅、

その次の駅である府屋駅を過ぎると、

ほぼ車内はガラガラになって、実質貸し切り運転が始まりました。

相変わらず進行方向の左側には、日没時間の迫る日本海が広がっていますが、

その様子を貸し切りとなった車内から眺めつつ、目的駅への到着を待ちました。

鼠ヶ関駅着

一つ気になる事情として、もうまもなく日没時間がやってきてしまうという”時間との戦い”がありましたが、

結局は焦ったところでどうにもなりません、と言うことで残りの”貸し切りタイム”を楽しんだ後、

新潟・山形の県境駅である、鼠ヶ関駅に到着しました。

鼠ヶ関駅に到着後、電車はさらにこの先に続く小岩川駅、あつみ温泉駅等々を目指して北上し、

最終的には酒田駅まで進みます。

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