青春18きっぷの旅、二日目スタート
お昼の新潟駅前
バスターミナルと弁天通

日付けは変わって翌日。お昼時の新潟駅前・万代口です。

新潟駅前から萬代橋(国土交通省・新潟国道事務所、にいがた観光ナビ)方向に向かって伸びた国道17号線上には、夜にはライトアップされる“NiiGATA”オブジェ。

そのすぐ傍では、昼の活気の中にあるバスターミナルから、

バスが次々と発着を繰り返しています。
一帯が眠りにつきつつあった前日夜の到着時とは打って変わり、地方の一大拠点感に満ちた雰囲気を醸す様は、割と都会そのもの。首都圏との違いといえば、街の空気もそこまで殺伐としておらず、かつ人混みもそれほどキツくないところくらいでしょうか。
いいことずくめですね。

駅前にある弁天通は、夕方以降は美味しい料理とお酒を出してくれるお店が繁盛するエリアですが、

ここはここで、やはり夜の喧騒とはやや雰囲気を異にしています。
駅前エリアと新潟中心部観光

新潟市では2015年(平成27年)より、輸送力その他において従来のバスより高い利便性を持つとされる新交通システム”BRT”(新潟市公式サイト)が導入されていて(BRTについて、参考:国土交通省公式サイト “BRTとは“)、駅前がその乗り場の一つとなっています。

古来より”湊“と共に生きてきた街であるという、観光用と思われる歴史案内があって、

傍には観光案内所が用意されている他、地面に埋め込また道しるべも用意されています。
なお、観光周遊バス等を使った市内観光の様子は、“新潟市中心部“カテゴリにまとめました。
お昼ご飯はへぎそばランチ
新潟駅南口方面へ

駅の開業と共に古くから栄えてきたという新潟駅の万代口=北口に対して、南口方面は再開発事業で新たに開発されることになったという、比較的新しい玄関口です。
上越新幹線乗り入れ決定をきっかけとして再開発計画が提起され、その後昭和の終わりに一旦形になったものを引き継ぐ形で、駅の高架化を柱とした現在の再開発へとつなげられています(参考:新潟市公式サイト “新潟駅南口第一地区“、”新潟駅周辺整備事業 「これまでの歩み」“、”新潟駅南口西地区“)。
万代口観光案内センター(公式サイト)で色々お話を聞いたところ、その南口方面のレストラン街にへぎそばを食べさせてくれるお店があるとのこと。
ちなみにへぎそばとは、”へぎ”という器にキレイに盛られたぱっと見でおなじみの、新潟名物のお蕎麦です。
“本家の本店”は米どころ・魚沼のど真ん中、新潟県の十日町市にあります。

この日の午後からは再び18きっぷでローカル線旅に出る予定だったため、時間的には押していたのですが、それでもギリギリなんとかなりそうな時間だったということで、”へぎそばランチ”へと急ぐことにしました。
長岡小嶋屋でへぎそば

CoCoLo新潟南館三階(公式サイト)、越後長岡小嶋屋(公式サイト)です。
ただでさえお昼どき、おまけにへぎそばの名店だということで、さすがにすんなり入ることは出来ず、覚悟していた通りに入店待ちとなりました。
ちなみに新潟県内には、”長岡小嶋屋”の他にも”小嶋屋”の暖簾を持つへぎそばのお店が二軒あります。
十日町に本店がある小嶋屋総本店(公式サイト)と、同じく十日町に本店がある越後十日町小嶋屋(公式サイト)ですね。
三軒の間には、元祖が小嶋屋総本店、総本店からの流れを受け継ぐ形で独立しているのが越後長岡小嶋屋と越後十日町小嶋屋だ、という関係があって、三軒のうち二軒が十日町市に本店を構える中、”長岡小嶋屋”のみが長岡市に本店を構えています(参考:小嶋屋総本店公式サイト “小嶋屋の系譜“)。

そして出て来た”天ぷらへぎソバ”、略して”天へぎ”です。
“へぎ”とは、このソバが載せられた四角い器の名称です。
へぎの中にざるが敷かれている形ですが、ソバの盛られ方もへぎそばの特徴の一つにあたるところで、一口ずつのサイズに、見た目綺麗に盛り付けるというあたりにも、小嶋屋のへぎソバへのこだわりが現れています。
曰く、
- 「私どもではへぎに一口ずつ美しく盛ったそばを、“手振り・手びれ”と呼んでおり、これも織物をする時の糸を撚り紡いだ(よりつむいだ)“かせぐり”などからきた手ぐりの動作を言ったもので、全国的にも珍しい織りの目に模した並べ方も織り文化の美的感覚・感性から生まれたものと推察できます。」
- 「さらに付け加えれば、この手ぐりはフノリをつなぎに使った滑らかなそばでなければ、美しく盛り付けることが出来ません。手ぐりにしろフノリつなぎにしろ、「へぎそば」は長きに渡る織物文化とそばの食文化が融合して生まれた賜物なのです。」
(「 」内、小嶋屋総本店公式サイト”「へぎそば」とは─“より引用)
ということで、へぎの利用だけでなく、その盛り方についても所以が含まれているのですが、待ち合わせ時間の合間を縫って食べに行った甲斐あって、とても美味しく頂くことが出来ました。

