旧横濱鉄道歴史展示 -110形蒸気機関車-(鉄道創業時の記録と横浜史)

街歩きと横浜史
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開港都市横浜と鉄道開通

about 旧横濱鉄道歴史展示(旧横ギャラリー)

旧横濱鉄道歴史展示(以下、旧横ギャラリー)は、創業時の鉄道の歴史と横浜の歴史が展示されている、無料で楽しめるギャラリーです。

鉄道創業の地であるJR桜木町駅(初代横浜駅)そば、JR桜木町ビルの1・2階(2階部分は吹き抜けとなっています)部分に設置されています。

JR桜木町ビルは、かつて駅前のジョナサンetcがあったところに2020年6月(27日)にオープンした”駅前ビル”で、1・2階がCIAL、上層階がビジネスホテル(JR東日本ホテルメッツ)となっています。

参考

エドモンド・モレルのレリーフ

エドモンド・モレルさんは、日本初の鉄道創業に多大な尽力をした英国人鉄道技術者です。

現在は横浜山手の外国人墓地で眠られていますが、前記したJR桜木町ビル前に立つと、建物1F部分に、そのモレルさんのレリーフがあります。

かつて南改札前に飾られていたものが新たにここに移転した形で、シースルーの壁を持つ綺麗な建物の中に外を向く形で収められているのですが、特に晴れた日の日中などは壁(ガラス)の反射によって分かりづらい場合もあるので、注意が必要です。

参考

110形蒸気機関車

機関車の展示

鉄道創業の地にて余生を過ごす110形は、ビルに入るとほぼすぐのところに、線路に乗せられた状態で置かれています。

ここに置かれている機関車は、明治4(1871)年にイギリスにて製造され、明治42(1909)年より”110形”と呼ばれることになったという、実際に創業当時の横浜・新橋間を走っていた車両です。

関東大震災発生年である大正12(1923)年に廃車となり、昭和36(1961)年には鉄道記念物に指定され、その翌年より青梅鉄道公園にて展示されていた車両が、“旧横ギャラリー”開業と共に”里帰り”しました(※)。

“今に蘇るかつて”を体現する車両は後ろからも見ることが出来ますが、

蒸気機関車が牽引する客車内には窓に沿って長椅子が二つ用意され、手すりはありません。

天井部にはレトロなランプが備えられているのがわかりますが、開通当時の鉄道はまだまだ高嶺の花だったことを思えば、今の電車とはまた違った優雅さがあるように見えなくもないところですね。

新横浜通りの真横に並行して置かれた110形は、“この一帯だけ創業当時”な雰囲気を醸しています。

シースルーの壁一枚を挟んで開港以来150年強の交通手段の進化を一望できる様子は中々に乙なものですが、BGMには品川駅の発車メロディや車内オルゴールが欲しくなったりもしますね。

参考

ギャラリー内の展示資料

旧横ギャラリーでは、そのほかにも当時使われていた他の機関車についての説明をはじめとして、

当時の時代背景のついての画像入り解説が、併せて展示されています。

例えば開業式典の様子、人々の熱狂ぶり、

当時の横浜駅の様子などなど。

鉄道創業事情、当時の乗車にまつわる事情、幕末の社会の様子についての展示も充実しています。

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