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旧フランス領事館メダリオン(港の見える丘公園フランス山地区、フランス橋下)
メダリオンと旧フランス領事館
みなとみらい線の元町中華街駅・元町口を出た後に右側に進むと、少し歩いたところに港の見える丘公園・フランス山地区の入口が用意されています。
公園の斜面部分を形成する”フランス山”の名は、開港まもない頃の出来事に由来します。
当初谷戸橋付近に駐屯していたフランス軍が後に現在の”フランス山”部分を占拠し、やがてフランス領事館および領事の公邸が置かれたことを由緒としていますが、現在のフランス山には、”外国公館跡”というよりはかつて原野だった山手を思わせる雰囲気が強く残されているので、横浜市イギリス館やイングリッシュ・ローズの庭、香りの庭といった”旧・イギリスエリア”とは異質の雰囲気があります。
斜面の中腹あたりに残されている旧・フランス領事館、および領事公邸の遺構にしても、華やかなりしかつてとは別種のオブジェのような、どこか”遺構という感じの遺構”になってしまっているのですが、現在もフランス山とその周辺には、かつてフランスの拠点だったことや、一帯が”西欧文明の流入地”として栄えていた跡などが所々で残されています。
旧フランス領事館の遺構の他、クリーニング発祥地等の碑(少し離れたところには”機械製氷発祥地“も存在します)がそれに当たりますが、
フランス山地区入口のすぐ傍、フランス橋の直下にあたる位置には、旧フランス領事館の外壁に取り付けられていたとされる、”RF”の文字が刻まれたメダリオンが埋め込まれています。
“RF”は”République Française”=フランス共和国を現した頭文字で、
すぐ傍には、メダリオンについての説明も埋め込まれています。
ちなみに、この地は明治29年=1896年から昭和33年=1958年まで、フランスの拠点として機能しました。現在のフランスの駐日公館としては、大使館が都内に、総領事館が京都に、それぞれ設置されています(参考:フランス大使館公式サイト)。