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【横浜街歩き/元町・中華街エリア】港の見える丘公園
1863年=文久三年に始まった下関戦争を契機として、”港の見える丘”が英仏両軍の駐屯地となったことが、一帯にとっての近代のはじまりにあたる出来事です。
その後、生麦事件の発生によって薩摩藩と英国が薩英戦争(1863年)勃発へ向かっていくと、英軍の駐屯はより強固なものとなっていきますが、外国人墓地前に通された陣屋坂に英軍が陣取っていたのはこの時代の話しです。
薩英戦争や明治維新を経ることで雨降って地固まると、現在の山手本通り沿いは、まずは各国の領事館が立ち並ぶ地となり、次いで外国人にとっての住宅街として発展しました。
一説によると、現在の港の見える丘公園の敷地は、フリーメイソンの日本初のロッジが置かれた地だとも言われていますが(公式サイトでは、日本初のロッジは山下町の中華街付近(80番地)に造られたとされています)、公園中央部に”イギリス館“があるのも、元町側の斜面が”フランス山地区“と呼ばれているのも、共にかつての名残からくるものです。
“港の見える丘”は関東大震災や第二次世界大戦、戦後の接収期を挟む波乱の時代を経て横浜市の所有地となると、昭和37年(1962年)より”港の見える丘公園”として一般開放されました。
現在は、展望台からの風景や、
ローズガーデンをはじめとする横浜市イギリス館周辺の庭園からの風景、
その隣にある”香りの庭”中央にある噴水、
裏手にある”カスケード”(小滝)を中心とする庭園などが、主な見どころとなっています。
公園内の主要施設と開園時間
現在の港の見える丘公園では、2つの西洋館(横浜市イギリス館、山手111番館)、地元縁の二つの文学館(大佛次郎記念館、神奈川近代文学館)、喫茶店(cafe the rose)、ホテル・レストラン(KKRポートヒル横浜)が敷地内にある他、公園中央部は四季を通じて楽しめる一面の花壇(ローズガーデン、香りの庭、バラとカスケードの庭)が設置されています。
フランス山地区と西洋館・文学館以外のエリアは24時間開園、文学館(大佛次郎記念館/神奈川近代文学館)と喫茶店(cafe the Rose)以外の施設は入園無料です。
施設名 | 開館時間/休館日 | 入場料/入館料 |
フランス山地区 | 7時~17時は全季節開園(夜間閉鎖) | 無料 |
展望台エリア | 年中無休 | 無料 |
横浜市イギリス館 | 9:30~17:00(7・8月は~18:00) 毎月第4水曜日の他年末年始(12/29~1/3)休館 |
見学無料。他、有料イベントや有料でのスペースレンタルあり。 |
ローズガーデン(イギリス館前) | 年中無休 | 無料 |
香りの庭(イギリス館横、噴水のある花壇) | 年中無休 | 無料 |
山手111番館 | 9:30~17:00(7・8月は~18:00) 毎月第2水曜日の他年末年始(12/29~1/3)休館 |
見学無料。他、有料イベントや有料でのスペースレンタルあり。 |
cafe the Rose (リンク先は公式サイト。山手111番館喫茶店) |
10:00~17:00(7・8月は~18:00) 毎月第2水曜日定休 |
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バラとカスケードの庭 | 年中無休 | 無料 |
大佛次郎記念館(リンク先は公式サイト) | 10:00~17:30(4月~9月) 10:00~17:30(10月~3月) 毎週月曜日を中心に休館日あり(詳細は公式サイト参照)。 |
大人200円、中学生以下無料 毎月第二・第四土曜の他23日は高校生無料他、有料でのスペースレンタルあり。 |
神奈川近代文学館(リンク先は公式サイト) | 展示室:9:30~17:00(最終入場16:30) 閲覧室:9:30~18:30 毎週月曜の他、年末年始(12/28~1/4)休館 |
展示室は有料(学生以外の一般常設展示150円、特別展示300円。詳細は公式サイトにて)、閲覧室は入場無料。
他、有料でのスペースレンタルあり。 |