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西洋館と西洋館遺構、自働電話
元町公園・山手本通り沿い(西洋館エリア)へ
元町公園(公式サイト)には、門構え付き入り口が作られている元町商店街(公式サイト)側からの他、山手本通り側や額坂付近、貝殻坂側から入ることも出来ます。
元町商店街(公式サイト)側から入った場合であれば、ちょっとした山道のようなエリア(参考:元町公園内から山手本通りへ)を抜けた後に出てくることになる、西洋館が立ち並び、かつての面影を今日に伝え残すかのようなエリアが”ゴール”(公園出口)になっている形ですね。
公園内から山手本通りへ(自働電話、山手234番館前)
プールの入り口(現管理事務所、旧ジェラールの瓦工場跡地)付近から、プール(シーズン以外は水が汚れています)を左手に見る形で公園内の坂道を上って進むと、山手本通り付近のエリアで公園内の東西を行ったり来たり出来るようになるのですが、
そのエリアを公園の中央付近から抜けると、今も元町公園名物の一つである白い電話ボックス=”自働電話”が置かれた一帯へ。
付近一帯の名物である”桜エリア”は、元町公園前付近から貝殻坂付近へと、山手本通りに沿うように広がっていますが、
特に華やかなのが、自働電話前から山手聖公会前付近ですが、
梅雨時には桜に代わって、アジサイが主役となる季節も訪れます。
山手本通りを挟んだ向こう側には、横浜市が管理する西洋館である山手234番館が位置していますが、一帯では、新緑の季節を過ぎた後、冬のはじまりからクリスマスシーズンにかけては紅葉が見ごろとなります。
“小さい元町公園”と、セント・ジョセフカレッジ
”元町公園前”交差点で山手本通りを挟んだ向こう側にも、飛び地になる形で”小さい元町公園”が用意されています。
セント・ジョセフカレッジ在りし日は”セント・ジョセフの坂“と呼ばれていた(時期があるらしい)という、ビヤザケ通りから伸びた坂道沿いにある小さな公園ですね。
“本体”の元町公園同様、毎年春には満開の桜で華やかとなることでおなじみの公園ですが、
桜の季節の次には、アジサイの季節が待っています。
このほか、公園内には、かつて西暦2000年までこの付近にあったという外国人学校であるセント・ジョセフカレッジについて記された石碑が残されています。
公園内には石碑の他、セント・ジョセフカレッジで校長先生を勤められ、没後は山手の外国人墓地で眠られているという、J. B. Gaschy(ジャン・バティスト・ガシー)さんのレリーフも設置されているなど、小さい元町公園自体が”在りし日のセントジョセフカレッジ”を偲ぶ一角となっている形ですね。
参考:来日西洋人研究ホームページ “横浜山手外国人墓地“、Verrelène Vieux papiers et vieux objets “Jean Baptiste GASCHY au Japon (1875-1955)“
額坂傍入口とブラフ講・山手80番館遺構
前記した”公園内から山手本通りへと抜けていくルート”の他、額坂の上り入り口付近(及び公園東側で元町公園に隣接し、貝殻坂と繋がっている坂道沿い)にも、元町公園の出入口があります。
もちろん、ここから公園内に入った後で、元町商店街側に抜けることも山手本通り側に抜けることも出来ます。
公園の入り口すぐのところ(写真中央付近に写っているのがそうです)に”ブラフ講”が残されているほか、かつて(関東大震災前まで)この地にあったという、山手80番館の遺構もこの入り口から入って少し歩いたところ(エリスマン邸の裏側付近)に残されています。
“エリスマン邸とベーリックホール”エリア
額坂傍の入り口付近からだとまだ少々距離があるのですが、山手本通りへは一本で繋がっています。
まっすぐ進むと向かって左がエリスマン邸、向かって右がベーリックホールという道ですね。
通りの右手では、ベーリックホールのために取得されたという”元町公園の飛び地”にて、市が管理するベーリックホールが公開されています。
一方で公園内をそのまま進んだ場合、前記した山手80番館遺構エリアを過ぎた後、エリスマン邸の裏手へ。
入り口横には、山手の西洋館や山手地区の案内が書かれた案内板が壁に埋め込まれています。
エリスマン邸前から、山手本通りへ
エリスマン邸前付近から、
山手本通りへ。
公園出口の向こう側に(山手本通りに交差する形で)伸びた道は、市バス20系統のバス通りであるビヤザケ通りにつながる道で、左側に見えるのは横浜雙葉学園の校門です。
元町公園の東側にあるのが港の見える丘公園、西側にあるのが山手公園やイタリア山庭園だという立地を加味する場合、”西洋館エリアのど真ん中”にあたるといった捉え方も出来る一帯ですが、この付近(特にビヤザケ通りに繋がる道沿いエリア)はまた、”セント・ジョセフ”閉校後も横浜雙葉学園(小学校から高校まで)とサンモールインターナショナルスクール(外国人学校)が(それぞれ、ルーツをたどれば開港期以来)併存しているという、文教地区でもあります。
公園前は”雙葉小学校入口”交差点で、エリスマン邸の左側に通された道が、額坂へと通じています。