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【群馬/新潟青春18きっぷ旅:初日その16】土合駅から谷川岳ベースプラザへ
駅舎の外へ
国道291号線へ
土合駅前
JR上越線・土合駅の出口付近です。上に掲げられているのは中々凝ったデザインの駅名標ですが、地上階へと伸びたモグラの巣穴か何かがイメージされたものでしょうか。
地下ホームから486段の階段を上り、年代物の駅舎を出ると、駅周辺は山に囲まれています。
中々壮観な風景ですが、土合駅前に通されている道は、国道291号線です。
登山を嗜む人にとっては土合駅前からの徒歩圏内でもあるという、谷川岳山中・一ノ倉沢にて行き止まりとなり、その先でいわゆる点線国道(国道の中で、車両の通行が不能となっている区間です)となった後、新潟県の南魚沼市(直路城跡登城口付近)で車両通行路が復活するという、いわゆる”酷道”区間の国道ですね。
“酷道“や”険道“という表現自体、よく目につくところにあったものとしては、元々は整備が行き届いていない国道や県道の様子をただ揶揄するところから始まったのではなかったか(それが「なかなかうまい事言うものだね」という感じで広まっていった)、という感じで記憶していますが、主にネット経由で表現自体が周知された感もある現在では、そこから転じて、どちらかというとむしろ通行の困難さを歓迎している、あるいは喜んでいる色が濃いブログ、動画等をしばしば目にするようにも感じます。
我らが地元にこんなすごい道を見つけてしまった! といった感じですね。
山小屋風の駅舎を持つ土合駅は駅の背後も山で、左右にも山影が見えるというロケーション下にありますが、向かって左側にはホーム地下階からの連絡通路が見えています。
駅を背にして少し歩いてみると、すぐ背後の山影の手前で、駅前にも結構なスペースが広がっています。昼間はとてものどかでさわやかな駅前風景で、日没以降はすごくきれいな星空が楽しめそうでもありますが、一帯はツキノワグマの出没エリアにもあたるようなので、その点には十分警戒する必要があります。
国道291号線
駅を背にして右側、谷川岳や”点線国道”方面には、”モグラ駅”への連絡通路が作られています。
国道上にこの連絡通路が見えていることで、下り土合駅ホームが駅から大分離れた地中深くに潜んでいるのだということが直感的に理解出来るのですが、まさについさっきまでヒイヒイ言いながら上って来たという、486段の階段の先にあった通路です。
ホーム自体は疲れた分だけ地中奥深くに沈んでいるのだと捉えれば、それがそのままの正解となるところですね。
その理解はまた、道路の進行方向には日本有数の名山があり、その左右も同様であることを示唆してくれるのですが、総じてここが日本列島の脊梁の一部を形成する山脈から至近距離にあるのだ、ということが実感できる風景となっていきました。
291号線、反対側は水上駅方面へと伸びていますが、やがて17号線へと合流した後群馬県の中心部へと向かっていく道ですね。
土合駅前バス停
土合駅を出た後は、そのまま国道291号線沿いにあるバス停(土合駅前。ジョルダン)へ。
駅の目の前、ほぼ正面に位置しています。
関越交通(公式サイト、ジョルダン)の水上線(関越交通公式サイト)で、このバス停と谷川岳ロープウェイ駅(ジョルダン)との間が結ばれているのですが、ここで次の目的地である、谷川岳ロープウェイ乗り場(ベースプラザ)へ向かうためのバス待ちをすることにしました。
バス停のすぐ隣に位置するこじゃれた山小屋風の建物は、”tas + MINAKAMI GLAMPING PARK ando cafe”(公式サイト)という、22年12月オープンしたグランピング施設です。2023年10月上旬現在、グーグルのストリートビューにはまだその姿を見せていませんが、本当につい最近できた施設のようです。
ということで、まだバスが来るまでに少々時間があったので、バス停の土台となっているコンクリートに腰を下ろして一休み。
付近一帯はたまに291号線を走る車が通過する程度で、ほぼ人がいません。
人の気配はするものの実際には人がいなかった、という感じだったので、自然の中に単身投げ出されたかのような恐怖心も無く、実にいい感じのリラックスタイムが到来しました。
土合駅前バス停にて -谷川岳へ-
夏空の下で
昼下がりののどかな時間帯だったとはいえ、この日も日中は延々真夏日でした。
とにかくどこに行ったとしても、外に出ている以上汗が止まるきっかけがないという状態で、さすがに階段上りによって噴出した汗は収まりつつあったのですが、ここで改めて実感したことが、恥ずかしながら”土合の階段で相当足腰をやられてしまった”ということでした 笑。
運動不足が慢性化していた体には思った以上にあの階段が堪えた、さすがに今は普通に歩けるとはいえ、もう一度同じだけの負荷をかけたとしたらその時にはどうなるかわからないと感じたため、谷川岳からの帰りを1時間早めて、再度水上駅スタートのプランを組むことにしました。
つまりは”新潟までの行程で、下り土合駅の利用を回避したプラン”を組むことにしたということで 笑、ここで泣く泣く一ノ倉沢その他行きを断念することにしたのですが、変更プランをまとめた後、それでもまだバスの到着までには少々の時間が余っていました。
改めて、正面には土合駅が見えています。
よくよく見ると、駅への砂利道の入口には”JR 土合駅”の門柱が建てられていますが、山小屋風の駅舎に木の幹のような門柱、さらには砂利道の敷地内と、キャンプ場風味のトータルコーディネート感がなんとも小粋です。
ベースプラザへ
“山の中の自然に囲まれた山道で、旅の道中一人のんびり時間潰し”という、まさに”夏の青春18きっぷ旅”ど真ん中付近の時間を満喫しながらバスを待っていたのですが(道路の向こう側には水上駅方面行きのバス停が用意されています)、
やがてロープウェイ駅行きのバスが到着、
約10分程度の乗車の後、谷川岳ベースプラザへ到着しました。