この記事を読むのに必要な時間は約 2 分55秒です。
【横浜街歩き/元町・中華街エリア】セント・ジョセフの坂と陣屋坂
セント・ジョセフの坂
ビヤザケ通りを上り、北方小学校前で最初に出てくる分岐を左に上った坂が、セント・ジョセフの坂と呼ばれている坂です。
坂名は、かつてこの坂の上にセント・ジョセフ・インターナショナルスクールがあったことによっています(現在は跡地にマンションが建っています)。
下方向つきあたりはビヤザケ通り沿いにある、北方小学校です。
“セント・ジョセフの坂”を上りきった、元町公園前交差点付近から。
坂道の下り方面に向かって右側は、大きい元町公園の飛び地になっている、小さい元町公園です。
さすがに4月も半ばになると新緑の季節に向かって緑が目立つようになりますが、毎年3月下旬から4月の上旬にかけて、一帯は満開の桜でとても華やかになります。
交差点の向こうにはエリスマン邸。元町公園自体は通りの向こう側にも続きます。
セント・ジョセフの坂には上り方向に向かって右側に折れる通りが通されていて、そちらから歩いても山手本通りに出ることが出来ます。
道沿いにある諏訪神社。
ブリキのおもちゃ博物館、MERRY ART GALLERY本館(それぞれのテイストは違いますが、共にマニア好みの施設です)。
最後に横浜山手聖公会の横を通って、山手本通りへ抜けます。
陣屋坂
薩英戦争(1863年)勃発の原因となった生麦事件発生(1862年)や、長州藩と列強(英仏蘭米)間の下関戦争発生(1864年)など、時の日本国内でいよいよ討幕へのカウントダウンが始まった頃、英国軍がここに陣取っていたことから”陣屋”坂と名づけられました。
港の見える丘公園についてまとめた別記事でも触れましたが、英軍の駐屯は生麦事件発生を契機として文久3年(1863年)より始まり、維新後の明治8年(1875年)まで続きました(横浜・中区史より)。
ビヤザケ通りから陣屋坂に向かう場合、前記した”セント・ジョセフの坂”で左に折れずにさらに直進、一つ先の諏訪町交差点で上り方向に向かって左の道へ入ります。
ビヤザケ通りから”陣屋坂”への分岐は細い道で始まっているので、やや不安感を煽られもするのですが、分岐をつきあたりまで歩き、さらに道なりに右側へと進んでいくと、ほどなく上り坂方向へ二車線幅程度の道路が広がります。
この視野の広がり方が、割と壮観だったりします。
ビヤザケ通りをそのまま上って行く場合に比べて道幅も広くなり、かつ坂の傾き自体も緩やかになったこの道沿いには、横浜インターナショナルスクール(以下YIS)の敷地が道路の両側に広がっています。
坂道右上付近に見える緑色のネットは外国人学校の運動場のものです。
運動場にはバスケットコート、テニスコート程度の広さがありますが、通りの風情として特筆すべきは、学校の施設や看板、通り沿いの建築物、聞こえてくる学生の声等々ですね。
平日昼間にここを通ると、この一帯だけどこか海外から区画を持ってきたみたいな雰囲気があります。
ワシン坂と聖坂についてまとめた別記事でも少々触れたのですが、YISのキャンパスは、2021年を目途に本牧地区への移転が決定しているようです。
施設の老朽化や、キャンパス自体が元々手狭だったことなどに理由があるようですが、近い将来の移転に伴ってこの一帯の雰囲気も変わっていく事になるのかもしれません。
陣屋坂を上りきると、正面には横浜地方気象台、右手が港の見える丘公園、左手すぐのところには山手の外国人墓地があります。
振り返れば”陣屋坂”の碑銘と、緩やかな下り坂。
ビヤザケ通り方面から山手本通りへと考えている場合、一度実際に歩いて雰囲気を味わってみるのもまた一興ということで、お勧めルートの一つです。
アクセス
セント・ジョセフの坂
陣屋坂
グーグルマップの基本的な使用法についてはこちら