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【群馬/新潟青春18きっぷ旅:初日その18】谷川岳ロープウェイ・天神平にて
夏の天神平
駅周辺の様子
谷川岳ロープウェイ(公式サイト)に土合口駅から乗車し、終着駅である天神平駅を出ると、すぐのところから360度の絶景が広がります。
駅舎の正面には山頂方面への風景が、
すぐ傍には、ここが登山道の一部に該当していることを思わせる道しるべが置かれていて、
はるかかなたには、目線より少し下に夏の雲が広がっています。
駅を背にして右側に位置するのは、山頂行きのリフトです。ギリギリ営業中の時間でしたが、間もなく営業終了ですという、かなり微妙な時間でした。
このこと自体は残念だったのですが、とにかくロープウェイ下車後の爽快感がすごかったです。
動画やブログでは見たことがある、テレビ番組でも見たことがあるというような風景が、そのまま現実で自分の眼前に広がっていたんですからね。
土合駅の階段で腰砕けとなってしまった今の自分には少々高すぎるハードルではありますが 笑、この時点ですでに、アウトドアの延長で登山にハマる人たちの気持ちがわからなくもないような気分になっていました。
「この世界を知ってしまったら、もう帰れないだろうなぁ」といった感じでしょうか。
心身から記憶まで、全てを浄化してもらえそうです。
展望エリアへ
駅のすぐ横、向かって左側には展望エリアが作られているのですが、
展望エリア付近には、赤とんぼが飛んでいました。
赤とんぼ=アキアカネは、6月ごろに平地の沼地等でふ化した成虫が、夏場に涼を求めて高山へと移動する習性があるので、高地で見る赤とんぼは夏真っ盛りを意味します。
夏場に高地で飛び回った後、秋になると今度は再び平地に降りていく習性があるのですが、ここで人目に触れることによって、”秋の風物詩”となるんですね(参考:HONDA公式サイト “アキアカネ“、日本自然保護協会 “今日からはじめる自然観察「赤とんぼさがしにでかけよう!」“)。
間近なところから遥か彼方まで、一帯で目に入るものすべてに”夏真っ盛りの自然のど真ん中”を感じさせられますが、空気が美味しく、景色も素晴らしいので、その場にいるだけで感じ取れる爽快感が半端じゃなかったです。
遠くに見える山々の説明がされていますが、地図ではしばしば見かける知名度の高い山が幾つも含まれている他、山の中を歩いていくと色々珍しい花も咲いているようです。登山家の方たちが山登りや沢登りの様子を動画やブログにまとめる際、しばしば被写体となっているような花たちですね。
山の日制定(平成28年=2016年以降、8月11日が「山の日」として国民の祝日になりました。参考:林野庁公式サイト “山の日“)とぐんま県境稜線トレイル(群馬、長野、新潟の県境に作られた、約100キロに渡る国内最長の稜線登山道です。公式サイト)開通記念に作られたという、”安全登山の鐘”です。
鐘を鳴らすための木製ハンマーが吊るされていたので、お試しで一発鳴らしてみました。結構いい音でした。
群馬・新潟の県境に作られた稜線方向です。谷川岳と名の付された観光施設内にいてこういう言い方をするのも変な気がしますが、いわゆる”谷川岳”方面ですね。この山々の遥か下に、関越自動車道、上越新幹線、上越線が、それぞれのトンネルを経由する形で通されています。
登山道入り口付近
この先は、登山ガチ勢の方々のための登山道です。
谷川岳の全てを、というか本当のところを知りたければこの道の先を進んでくださいという、そんな道ですね。
ロープウェイの天神平駅傍から始まるこのコースは、登山初心者でもチャレンジできるという、比較的難易度の低い”天神尾根コース”です(YAMA HACK “谷川岳コースガイド|天神尾根往復コース“)。
観光地といえば観光地ではありますが、自然のあるがままをどれだけ元の姿のままとどめておけるか、という部分がよりシビアに評価されることになるこの先の道では、”サービス”の質も当然変化します。
“初心者でも大丈夫”とはいっても、それはきちんと登山計画を立て、登山用の装備をした上で、常日頃から登山に向けて体を作った上で当日を迎えたというような場合にはGOサインを出せます、という話しであって(そういう前提があるのであれば、登山経験がなかったとしても十分登れます、ということですね)、残念ながら一介の登山素人がノープラン・準備無しでも登れますという保証ではありません。
鎖場あり、岩場あり、木道ありという感じで結構ガッツリ登山することになるあたりは、やっぱり谷川岳なんですよね。
土合の階段でヘロヘロになっている現状では、この先を目指すことはかなり難しそうです 笑。
むき出しの岩場のようなゴロゴロした石がそのまま残されているあたりもまた、風情でしょうか。
こういう山道を一旦登り始めると、適度な険しさに煽られるかのように登り続けてしまいそうな魔力があるようにも感じますが、きちんと登れるものであれば、いつかその機会とスキルが同時に備わった時にでも改めてチャレンジしてみたいかもしれない、とは思えました。
この場に降り立った時の爽快感と共にあるワクワク感が、なんとも異次元だったんですよね。