【開港都市・新潟の風景】”みなとぴあ(新潟市歴史博物館)”と新潟の郷土史

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【開港都市・新潟の風景】”みなとぴあ(新潟市歴史博物館)”と新潟の郷土史

みなとぴあ(新潟市歴史博物館)

“みなと・さがん”からみなとぴあへ

萬代橋付近から河口部に向かって”みなと・さがん“を歩いていくと、信濃川流域で最も日本海に近いところに架けられた柳都(りゅうと)大橋を経て、やがて”みなとぴあ”へ到達します。

ちなみに”みなと・さがん”は河口部に向かって左側の河川敷に造られた緑地の愛称で、正式名称は信濃川左岸緑地、あるいはやすらぎ堤緑地です(参考:新潟県公式サイトみなと・さがん“、新潟市公式サイト信濃川やすらぎ堤緑地“)。

 

博物館本館と二代目市役所庁舎

みなとぴあ=新潟市歴史博物館(公式サイト)の建物は、

どこか威厳を感じさせるイメージ通り、2代目新潟市役所庁舎のデザインを用いて作られています。

ちなみに二代目の新潟市役所庁舎は1911年(明治44年)に竣工し、1933年(昭和8年)の焼失まで使用されました(新潟市中央区公式サイトみなとぴあ(新潟市歴史博物館)“)。

 

常設展示と新潟史

館内の常設展示では、『「郷土の水と人々のあゆみ」をテーマとした新潟の歴史・民俗について、常設展示室や企画展示室で分かりやすく展示』(同)され、ボランティアによるガイドツアー(公式サイト)や、通常時であれば数々のイベント(公式サイト)なども企画されています。

見どころとしては、時系列に沿った郷土史の常設展示が圧巻です。

遊び心としては、

新潟でも出土が確認されたという日本最古の貨幣”和同開珎”のレプリカに触れることが出来たりもするのですが、このほか、

現在もその名が残る”沼垂(ぬったり、新潟市公式サイト)”のルーツがどこにあるのか、表現と着眼を変えると、7世紀当時の朝廷支配の北限だった(対蝦夷の防壁だった)と考えられている”沼垂柵(ぬたりのさく、ぬたりのき)”は一体どこにあるのか(新潟市東区公式サイト)という、日本の古代史のミステリー的な話題について触れられていたり、

古代より現代にいたるまで続く、信濃川流域でのサケ漁についても触れられています。

全般的に、とても分かりやすく、かつ親しみやすい展示内容なんですよね。

ここから中世、近世を経て、いよいよ風雲急を告げる幕末・維新の激動期の歴史となると、薩摩藩を相手とした、長岡藩の密貿易の実態が簡潔にまとめられ、

その摘発を経て、長岡藩が支配していた新潟での交易が、幕府の直轄となっていく様子なども語られています。

ちなみに、ロシアの接触に始まり、後に英米がリードすることになったという、やがて開港につながる外圧がいよいよ日本の開国を間近としていたこの時期はまた、国内の動乱期でもありました。

新潟にしてもそのご多分に漏れず、国内の動乱と外圧の影響、双方を同時に受け続けます。

密貿易が幕府に摘発されたことや、討幕への動きが加速していたことなどから、新潟港の開港期が二転三転することになるのですが、最終的に開港5都市の一港として開港した当時の新潟港の様子、さらには文明開化の時代の概要や、

同時に進んでいた北越戊辰戦争の様子なども解説されています。

新潟史の解説は近代で終わることなく、現代へと続いていきますが、

最終的には新潟の食文化、特に特産品について語られ、

常設展示が締められています。

以下、全体像を簡単にまとめると・・・。

律令制下の新潟では、沼垂柵が対蝦夷防備を考える上での朝廷の拠点となったこと、中世から近世にかけては戦国期を代表する武将の一人である上杉謙信こと長尾景虎や、豊臣政権五大老の一人である上杉景勝などを輩出したこと、幕末から維新期にかけては長岡藩・新発田藩などが仙台藩や米沢藩等東北他国の大名と共に奥羽越列藩同盟を構成し、戊辰戦争では幕兵や会津藩兵に与して新政府軍と対峙したこと等々、日本史の中心付近で躍動する「新潟」の動きが豊富に語られています。

歴史(例えばかつての生活痕や、文字を使った記録として残されたかつての出来事や、それぞれの解釈等)を歴史として終わらせるのではなく、訪問者の多くが経験や体感として理解しているであろう「今に近い現代史」にもとっつきやすく触れられ、最終的にまさに今現在につながれるという構成は、とても親切で親しみやすいものです。

みなとぴあは、多少なりとも歴史に興味がある場合、県民でなかったとしても相当楽しめる施設だと思います。

 

アクセス

入館料:一般300円、大学生・高校生200円、中学生・小学生100円。詳細は公式サイト

 

横浜出身・在住。現在、主に横浜(みなとみらい線沿線中心)の街歩きガイド記事を書いています。鎌倉・江ノ電沿線街歩きや箱根エリアの他国内小旅行記事をはじめ、その他の話題もボチボチ。サイトへのご意見・ご感想等々は、お手数ですがPCからお願いします。

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