【横浜観光FAQ】赤レンガ倉庫・赤レンガパークへのアクセスと、おすすめ赤レンガ観光

新港地区

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【横浜観光FAQ】赤レンガ倉庫・赤レンガパークへのアクセスと、おすすめ”赤レンガ”観光

横浜の歴史と赤レンガ倉庫

二転三転する横浜の歴史を象徴するような施設・史跡って結構あるかと思うのですが、いわゆる赤レンガ倉庫は間違いなく、そのうちの一つにカウントすることが出来る施設です。

もちろん、はるか昔以来の経歴を一々意識せずともその場の雰囲気を楽しむことは出来ますが、知っておくと、より安心した訪問が期待できる・・・かもしれません。

今回は、そんな”赤レンガ”(=赤レンガ倉庫+赤レンガパーク)についてまとめてみました。

 

赤レンガ倉庫のはじまり

“赤レンガ”の始まりは、1911年(=明治44年)の二号館竣工と、2年後の1913年(=大正2年)の一号館竣工にあります。

横浜港では、開港後の貿易規模拡大に伴う形で沿岸の整備が進みますが、明治の半ば過ぎ(明治32年=1899年)に着工し、大正半ば(大正6年=1917年)に完成した新港ふ頭も、その一環で作られたふ頭でした(参考:横浜市公式 “新港ふ頭”)。

ちなみに新港ふ頭は、その造成中に赤レンガ倉庫が作られることとなる(今も赤レンガ倉庫が置かれている)、現存するふ頭です。

新港ふ頭造成工事着工のそれぞれ12年後(二号館)、14年後(一号館)に赤レンガ倉庫が完成し、そのさらに4年後には、新港ふ頭自体が竣工しました。

元々は専ら貿易用途での利用が期待された、貿易港・横浜の中心にあった新港ふ頭内でも、『日本最初の荷物用エレベーターや消火水栓(スプリンクラー)、防火扉などを備えた、日本が世界に誇る最新鋭の』(赤レンガ公式サイトより引用)、ふ頭を代表する倉庫が赤レンガ倉庫だったようです。

この時代の赤レンガ倉庫を知る港湾関係者はさすがに現在ご存命ではないでしょうが、竣工直後の赤レンガ倉庫、何とも眩しく見えたことでしょう。今でいうところの、ハイテクで固められた高層ビルを見る時のような気分で接していたんじゃないかななんて、想像したりします。

 

被災と暗転、赤レンガ倉庫の衰退

しかし不運なことに、ここからしばらく横浜は冬の時代に突入します。

新港ふ頭竣工のわずか6年後の惨事である関東大震災被災と、さらには第二次世界大戦末期の戦災という、20世紀前半の首都圏にとっての二つの衝撃を、立て続けに受けてしまうことになるんですね。

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被災、復興、そしてまた被災と、なんとも報われない経験を積み重ねてしまった貿易港・横浜にあって、赤レンガ倉庫の冬の時代は、結局1956年(昭和31年)のGHQによる接収解除明けまで継続します。

この時代は、赤レンガ倉庫だけがどうだという以前に横浜中心部自体が壊滅的な打撃を受けた直後であり、かつての隆盛が『諦め的な侘しさ』と共に語られた時代です。

赤レンガ倉庫にしてもまた、そのようなシーンと同列にあったとしても不思議はありませんが、時は戦後日本の独立回復期、さらにはGHQによる接収解除期と、かつてを取り戻すきっかけが手に入った後に訪れた高度成長期でもありました。

概して日本経済、さらには日本社会の勢いが右肩上がりだった時代ではあったのですが、やがて赤レンガ倉庫では施設の老朽化が言われるようになり、さらには貿易港としての横浜港の中心も、新山下・本牧ふ頭などへと移動を始めます。

残念ながら、赤レンガ倉庫が横浜港で現役倉庫としての役割を終える時は、刻一刻と近づいていきました。

 

赤レンガ倉庫の終焉と、荒廃からの再生へ

昭和が終わった1989年(昭和64年=平成元年)、赤レンガ倉庫も「倉庫」としての役割を終えることになります。80年に及ぶ、輝かしくも数奇な歴史を一旦閉じることとなったのですが、その直後から見るも無残な廃墟化が進みました。

壁一面落書きだらけという、悲惨な状態になっていくんですね。

「否」が強めの賛否あったような記憶もありますが(さすがにこれはひどいとか、稀にこれはこれで雰囲気が出てるとか)、80年代~90年代前半当時の若い世代にとっては、この時代の赤レンガが結構強烈に印象に残っているなんてこともありそうです。

当時はまた、旧東横線の高架下にしてもそうでしたが、訳の分からない落書きがやたらと増えた時代でもあったんですよね。

ただ単に汚らしいだけの子供の落書き的なものの中に、「これ一体どんな人が描いているんだろう」というような見栄えを持つ、でも落書きは落書きだよねというような、後のスプレーアートの走りみたいな落書きですか。

そういうのがまあ、赤レンガ倉庫の壁面でも、幅を利かせていたわけですね。

一般イメージとしては「赤レンガ完全に終わったな」という時代であり、再生計画が広く知れ渡った後でも「あの倉庫が一体どう再生されるんだろう」なんて状態だったように記憶しています。

昭和の終わりから平成の初めにかけてといえば、社会全体に訳の分からない勢いが満ちていたという、バブル景気の時代です。昼も夜もなく常時ハイテンションだった街の中で、どこか蔑まれつつ朽ちていくようにも見えた「かつて」という明暗のコントラストは、当時のギラついた世の中が抱えていた闇を暗示しているように、今からすると思えて来たりもしますね。

そんな赤レンガが目に見える形で再生への軌道に乗り始めたのは、皮肉にも、いわゆる「失われた20年」と呼ばれた時代真っ只中の、西暦2000年前後のことです。

サッカーW杯が日本開催され、横浜会場で決勝が行われた2002年に、新生・赤レンガ倉庫がリニューアルオープンしました。

ここから今につながる”赤レンガ”の成長が始まりますが、特に昭和末期から現在にかけての赤レンガ倉庫については、結果的に10年違いでまるで違った顔を見せていたことになるので、全赤レンガ倉庫の歴史の中にあっても最も波乱が大きかった時期だということになりそうです。

 

みなとみらい21計画と赤レンガ倉庫

倉庫としての赤レンガ終焉から新生赤レンガ倉庫開業直後にかけての時代(80年代末~00年代前半)はまた、みなとみらい21計画が表立って成果を上げ始めた時代でもありました。

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横浜ベイブリッジ(1989年開通)やパシフィコ横浜(1991年開業)をはじめ、ランドマークタワー(1993年開業)、クイーンズスクエア(1997年開業)、みなとみらい線(2004年開通)、等々。

全て、”みなとみらい21計画”が規定する都市再開発計画と共にあったインフラ整備ですが、赤レンガ倉庫が「倉庫として」終焉の時を迎えた昭和と平成の境目の時代以降、現在の日常風景と共にある「新しい横浜」が、次々姿を見せ始めます。

他ならぬ新生・赤レンガ倉庫が開業した2002年はまた、赤レンガ倉庫傍から始まっている遊歩道、山下臨港線プロムナードの開通年でもありました。

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「これから」が期待されるいわゆるみなとみらい地区に対して、「これまで」の維持保存と再生が優先事項と規定された新港地区といった形で、明確な役割分担が為されているのもみなとみらい21計画の特徴とされるところですが、特に赤レンガ倉庫がある新港ふ頭エリアでは、「これまでの横浜」、つまり歴史的な面が重視された都市再開発が基本線とされていきます。

振り返ってみれば、赤レンガ倉庫の歴史は、激動の横浜の歴史とほぼ一体となっていました。貿易港として発展した街の貿易機能の中心を担っていた施設なので、それも当然といえば当然のことだったのでしょう。

(参考:赤レンガ倉庫公式サイト)

 

赤レンガパーク

そんな赤レンガ倉庫のすぐ隣には、赤レンガパークという、緑地が売りとなっている公園があります。

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「かつての横浜」を今に伝える公園であり、「倉庫」共々、新港ふ頭に行ったら是非見ておきたい公園ですね。

 

赤レンガ倉庫・赤レンガパーク おすすめの楽しみ方

おすすめの楽しみ方は、かつて貿易港・横浜の中心地だった、今現在は「訪問者にとっての憩いの場」となっている一帯を楽しむ、という訪問方法です。

元々赤レンガ一帯は、単純な街歩きをするにしても抜群のロケーションに恵まれていますし、雑貨屋さん、レストラン、お土産屋さんなどがひしめく倉庫内のショッピングも楽しいですが、それ以上に推しておきたいのが、赤レンガ倉庫を中心とした一帯で開催されるイベントです。

赤レンガ倉庫界隈の賑わいを見ている分には、目下ここが訪問者にとって一番のお楽しみ要素になっているという面が、とても強い状態にあると思います。

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隣接するエリアには汽車道があり、さらには山下臨港線プロムナードを通じて日本大通り象の鼻山下公園エリアともつながっているので、街歩きの中継地点としても申し分ないロケーションがあるのですが、同じ新港ふ頭内には、ワールドポーターズマリンウォーク、新しく出来たハンマーヘッドなど、規模が大きかったりオシャレだったりという商業施設も用意されているので、「かつて」の姿とは違った形の横浜港を、楽しむことが出来るかもしれません。

 

“赤レンガ”へのアクセス

体感的にはみなとみらい線の馬車道駅日本大通り駅の中間地点あたり、実際のところはやや日本大通り駅寄りに位置していますが、どちらの駅からでも歩いていくことが出来ます。

車以外では、徒歩/自転車か、あるいはバスでのアクセスが可能です。

 

馬車道駅側から徒歩で

馬車道側から”赤レンガ”へのルートとしては、JR桜木町駅前もしくはみなとみらい線のみなとみらい駅から汽車道を経由して進むルート、みなとみらい線の馬車道駅傍から万国橋通り・新港中央広場を経由して進むルート、二通りのルートがあります。

みなとみらい駅から汽車道へ進む場合は、クイーンズスクエアからさくら通りに出るルートを取るか、クイーンズスクエア→ランドマークプラザと進んで、桜木町駅前方面に向かう動く歩道の途中でさくら通りへ降ります。

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さくら通りへ降りたら、日本丸メモリアルパーク横から汽車道へ。

汽車道に入れさえすれば、あとは直進するだけです。わかりやすく、雰囲気のある道を歩いて赤レンガ倉庫方面へと向かうことが出来ます。

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馬車道駅傍から”赤レンガ”へ向かう場合は、馬車道商店街と一本の道になっている万国橋通りを海沿いに向けて歩いて言った後、ワールドポーターズ手前の交差点で、ワールドポーターズに向かって右手に進みます。

通り沿いにある万国橋交差点は、桜木町駅前から伸びた汽車道ルートとの交差点でもありますが、ここから新港中央広場へ入ると、その向こう側に位置しているのが赤レンガ倉庫・赤レンガパークです。

 

日本大通り駅側から徒歩で

みなとみらい線・日本大通り駅下車後、日本大通りに隣接している、いわゆる「象の鼻」エリアに沿って進みます。

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道なりに歩いていけば、通り沿い右側に「赤レンガ」が出てきます。

 

あかいくつ号・ベイサイドブルーにて

単純に、観光周遊バスで赤レンガへということであれば、桜木町駅前を起点とする”あかいくつ号”がおすすめです。桜木町の駅前と元町・港の見える丘公園を結んでいて、バス停数も運行本数もベイサイドブルーより多いので、お手軽に利用することが出来ます。

赤レンガ倉庫の最寄りバス停は、「赤レンガ倉庫・マリンウォーク」(往路バス停)もしくは「赤レンガ倉庫前」(復路バス停)です。

 

ベイサイドブルーで”赤レンガ”界隈を回ろうと考えている場合、基本的に「ベイサイドブルーに乗ること」を主目的としたプランを組む必要があります。

あかいくつ号に比べて、営業本数やバス停数の点で、やや融通性に欠ける印象が無きにしも非ずのためですね。

“赤レンガ”最寄りのバス停は「カップヌードルパーク・ハンマーヘッド入り口」(往路)もしくは「赤レンガ倉庫前」(復路)ですが、往路の「カップヌードルパーク・ハンマーヘッド入り口」バス停から”赤レンガ”まではやや距離があるので(十分歩ける距離ではありますが)注意が必要です。

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