この記事を読むのに必要な時間は約 3 分14秒です。
【鎌倉五山/第二位】円覚寺(JR横須賀線北鎌倉駅下車すぐ)
北鎌倉駅から円覚寺へ
about 円覚寺
鎌倉五山第二位・円覚寺(えんがくじ。公式サイト)は、1282年(弘安5年)に無学祖元によって開山されると、元寇の殉死者を敵味方なく弔うためという目的の下、鎌倉幕府の第8代執権北条時宗によって創建されました。
円覚寺を開山した北条時宗は、蒙古の襲来を迎え撃った指揮官として有名ですが、円覚寺を開山した無学祖元は、その北条時宗によって宋から招かれた臨済宗の高僧であり、時宗の師にあたる人物です(参考:開山と創建(開基))。
開山・創建後の円覚寺は『北条氏をはじめ朝廷や幕府からの篤い帰依』(円覚寺公式サイトより引用)を受ける形で整った基盤が、その後の安定した歴史を(波乱もあったものの、結果として)形作ることとなったようで、江戸時代後期には今日につながる刷新があったほか、明治時代以降は多くの人材を輩出しました。
円覚寺を創建した北条時宗のお墓は、境内の奥に”開基廟”(円覚寺塔頭佛日庵 公式サイト)として整えられていて、傍のお茶屋さんでは抹茶などを楽しむことが出来ます。
一方、円覚寺を開山した無学祖元のお墓は、鎌倉五山第一位・建長寺の境内にある塔頭、西来庵(せいらいあん)にありますが、残念ながら西来庵は現在非公開となっています。
(参考:円覚寺公式サイト “円覚寺について“)
円覚寺の境内と横須賀線
JR横須賀線の北鎌倉駅下車後、下りホーム側の無人駅風改札をくぐって構内を出ると、横須賀線の線路に並行して歩道が作られています。このため、歩道自体が円覚寺の境内に隣接するように通されているように見えるのですが、線路を挟んですぐ傍の位置には、白鷺池(びゃくろち)と名づけられた左右相対の池と、そこにかかる降魔橋(ごうまばし)という橋があって、実はこれらも円覚寺の境内に含まれています。
ということで、円覚寺の境内に隣接しているのはJR北鎌倉駅の上り線ホーム側に通された県道21号線だということになってくるのですが、その県道21号線を鎌倉方向に向かって歩いていくと、道沿いには建長寺や鶴岡八幡宮などがあり(共に左手に位置しています)、八幡宮の先では小町通り(小町商店会公式サイト)への分岐も持っています。さらにJR等鎌倉駅前エリアでは”若宮大路”につながっていて、最終的には滑川の交差点で国道134号線に合流します。
等々という話しもあるにはあるのですが、下り線側出口から駅を出た後総門への歩道を線路伝いに少し歩くと、二つの石碑の間に円覚寺の総門への階段が作られています。また、この歩道をまっすぐ進んだとしても、鎌倉方面に向かって歩いていくことは出来ます(むしろ、下り線側からの方が近道になります)。
円覚寺へ
総門
上り階段の始まる手前で、猫が気持ちよさそうに昼寝していました。
石段には猫、見上げれば紅葉という入り口付近から、円覚寺総門へ。
門前から階段下を振り返っても、晴天に紅葉が映えている様子は伝わってくるのですが、
総門の中から外を見ると、さらに鮮やかでした。これより先山門内部では、どこか”俗世間”とは別の時間軸で動いているかのような境内の空気が用意されています。
山門から大方丈へ
そのまま直進し、円覚寺の山門へ。
山門のすぐ奥に位置している仏殿との間が、
紅葉の最初の見どころです。
円覚寺は、建長寺同様に門を入ってからが広いので、
境内と外とで時間の流れ方が違うように感じられることも大きな魅力ですが、
その点、横浜・本牧エリアに位置する日本庭園・三渓園を彷彿とさせる部分もありますね。
山門のすぐ奥は大方丈ですが、
現在は方丈=住職さんの住居が、
多目的に使われているようです(円覚寺公式サイト “境内案内“)。
妙香池から開基廟へ
大方丈の横は妙香池、その奥にあるのが北条時宗の墓所である開基廟ですが、
妙香池周辺から開基廟にかけての一帯が、
特に華のある紅葉スポットになっていました。
開基廟に向かう坂道の横には竹藪がありますが、
開基廟のすぐ傍には国宝となっている円覚寺舎利殿があります。