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【箱根旅行とお得チケット】箱根フリーパスと箱根詣で

富士箱根エリア

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【箱根旅行とお得チケット】箱根フリーパスと箱根詣で

“箱根”の大まかなロケーション -地形と観光地 / 公共交通機関の整備状況-

以下、箱根全体をざっくり捉えたときの位置関係です。

東部(上図右) 箱根湯本や塔ノ沢などの温泉街
中央部(上図中央) かつて東海道の一里塚が置かれていた畑宿や、小涌谷、大涌谷、箱根山、強羅、そのほか古くから温泉街として開かれていた芦之湯など
西部(上図左) 芦ノ湖や海賊船、箱根神社、箱根関所、箱根園など
北部(上図上) ガラスの森美術館星の王子さまミュージアムなどの美術館、ススキ草原や湿生花園があることなどで有名な仙石原など

それぞれのエリア間を結ぶ公共交通機関として、4通りの手段が用意されています(リンクはそれぞれ公式サイトです)。

交通手段 エリア
箱根登山電車 小田原/箱根湯本ー強羅
箱根登山バス 箱根湯本界隈(東部)から国道・県道(中央部)経由で芦ノ湖界隈(西部)/仙石原界隈(北部)へ
ロープウェイ 桃源台駅(芦ノ湖界隈・西部)ー大涌谷駅・早雲山駅(中央部)間
ケーブルカー 早雲山駅ー強羅駅

それぞれ、

箱根エリアの東端(箱根湯本)・中央部(強羅)間:箱根登山電車

箱根湯本界隈(東部)・芦ノ湖界隈(西部)・仙石原界隈(北部)間:箱根登山バス

芦ノ湖界隈(西部)・大涌谷・早雲山(中央部)間:ロープウェイ

大涌谷側の強羅地区入り口である早雲山駅・強羅地区の中心部にある強羅駅間:ケーブルカー

です。

この全てを利用した場合、例えば箱根湯本駅から箱根登山電車に乗車して強羅駅まで、強羅駅からはケーブルカーに乗車して早雲山駅へ、早雲山駅からはロープウェイに乗車して桃源台駅へ、桃源台駅からは箱根登山バスに乗車して箱根湯本駅まで、という形で、公共交通機関だけで箱根エリアをぐるっと一周することが出来ます(逆、つまり箱根湯本→桃源台→早雲山→強羅→箱根湯本というルートを取ることも、もちろん可です)。

参考:【まとめ】お得きっぷと箱根の”のりもの”(登山電車、ケーブルカー等乗車記)箱根の火山活動と芦ノ湖・大涌谷の誕生(箱根山の変化、水蒸気爆発)

 

“お得チケット”今昔

今は無き箱根旧街道・1号線きっぷ

かつての箱根歩きでは「湯本・芦ノ湖エリアの箱根登山バス一日乗り放題で1780円!」というお得なチケット、”箱根旧街道・1号線きっぷ“が強い味方となってくれていました。

幅が狭く角度が急な坂道や急カーブが多く、かつ駐車場にも限りがある場合が少なくないという箱根には、車だと行き辛い場所が結構あるのが純地元民以外にとっての泣き所といえば泣き所です。例えば箱根湯本や芦ノ湖、仙石原等々に行くこと自体は出来たとしても、それでは到着後に車をどうするんだという部分に悩ましさが宿ることも、なんだかんだ結構あるにはあります。

特に、目的地が箱根エリアの中に広範に広がっている場合などですね。

そんな不便解消を狙ったかのような内容を持ったチケットが、「箱根に来たら、あとはバスを自由に使ってください」という、前記した”旧街道”チケットだったのですが、残念ながらこのチケットは2021年の秋(9月30日限り)で廃止となってしまいました。

 

箱根フリーパス

サービス内容

“後継”にあたるチケットのうちもっとも強力な一枚にあたるのが、”箱根フリーパス”(箱根ナビ箱根フリーパス“)です。

文字通り箱根の全ての公共交通機関(箱根登山電車、箱根ロープウェイ、箱根登山ケーブルカー、箱根登山バス)にフリー乗車出来る他、箱根海賊船乗船もフリーパスとなるチケットで、2日間有効、3日間有効、二種類のチケットが用意されています。

形式上、箱根にて一泊もしくは二泊する旅行客をメインターゲットとしていることが分かりますが、ややもったいないながらも日帰りで丸一日遊び倒すつもりの場合には持っていてもいいかもしれない(例えば丸一日かけて公共交通機関を乗り倒すような旅行をプランしている場合、日帰りでも元が取れる計算となります)、一方で箱根泊旅行の場合には利用がマストになるといえそうなチケットですね。

実はこのチケット、”箱根旧街道・1号線きっぷ”廃止に合わせて昨日今日始まったものではなく、少なくとも何年か前からあったものなのですが、今改めてサービス内容を見てみると、北は御殿場から南は箱根町港・三島まで、東西だと芦ノ湖から小田原までの観光スポットをほぼ網羅しているので、これ一枚で箱根エリアを遊びつくすための足を手に入れられるという充実ぶりが光っています。

もちろん足だけでなく、この手のチケットに漏れなくついてくると言っても過言ではない、観光施設の優待利用も豊富に用意されています(公式サイト)。中には箱根強羅公園のように「フリーパス利用者は入園無料」の施設もありますが、平均すると大体100円~200円引きで、数か所以上周ると1000円近く違ってきます。

唯一の難点はややお高めに設定されている(?)料金で、二日間大人一枚で5000円、三日間なら同5400円です。現地入りしてからの交通費が、最安でもかつての”旧街道きっぷ”の倍以上とやや張っているのですが、それでもサービス内容を考えたら出血大サービスレベルの充実ぶりで、十分良心的な価格設定なんですよね。

この価格でも元を取ることは十分できる、ただし二日間フルに遊んだとしてもそのサービスを使いきれるかどうか微妙そうではある(値段分は遊べても、サービスのマックスまで遊び倒せるかどうか)というあたりが、やや贅沢な悩みどころとなりそうです。

 

チケット購入方法

“箱根フリーパス”は現地での当日購入も可能ですが(例えば箱根湯本駅の券売機、箱根登山バス営業所はじめ、箱根登山鉄道各駅の券売機や営業所など。詳しくは公式サイトに記載があります)、期日を指定した上での前売りチケットを購入することや、新宿、町田、藤沢(小田急沿線主要駅)からの運賃を加算した”フリーパス”として購入することも出来ます。

前売りチケットは利用期日の一か月前から、セブンチケット、エモット(公式サイト)の他、大手旅行代理店や小田急の営業所で取り扱っているようです。

 

“フリーパス”以外のお得チケットは、”フリー区間”に注意!

イチ押しの”フリーパス”のほか、例えばロープウェイ乗車を含む芦ノ湖岸周りの一部区間のみ乗り放題になる”箱根のりものパス Lite“(公式サイト)や、箱根登山電車と箱根登山バスの一部区間、および海賊船全区間が乗り放題となる”登山バス・海賊船「芦ノ湖きっぷ」“(公式サイト)なども用意されていますが、残念ながら”のりものパス Lite”も”芦ノ湖きっぷ”も、共にフリー乗車適用範囲が限られています(フリーパス、および上記した”のりものパスLite”や”芦ノ湖きっぷ”含め、箱根の”お得切符”は全部で10種類あります)。

例えば”箱根のりものパス Lite”の場合、箱根登山バスは箱根町線(公式サイト路線図)の特定区間内のみ(宮ノ下駅・箱根町港間のみ)、箱根登山電車も強羅・宮ノ下駅間のみが適用区間です。

フリー乗車区間の範囲的に「芦ノ湖畔と小涌谷・大涌谷・強羅を楽しんでください」というコンセプトを持ったチケットなので、そのほかのエリアが見たい(例えば仙石原方面の美術館や、湯本・塔ノ沢方面、旧街道線=県道732号線沿いetc)場合は、交通費を都度実費で賄う必要が出てきます。

スケジュール変更の予定がないプランを組んでいて、かつ公共交通機関の利用区間が限られている場合、”のりものパス”や”芦ノ湖きっぷ”のような区間限定チケットがお得となりますが、現地での行動をフレキシブルに考えた上で、とことん割引きを求めるのであれば、”区間縛り”が足かせになることも考えられます。

逆に言えば、観るべきところを限定したプランを組んでいるのに”フリーパス”を購入しても、それはそれで無駄が多くなってしまうということでもありますが、諸々込みで考えると、基本はフリーパスを、観たい箇所が限られている場合や、一部区間でのみ公共交通機関を利用したい場合等には各種区間限定チケットを、という選択がお勧めです。

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