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【横浜街歩き】山下ふ頭(元町中華街駅最寄り、山下公園隣)
山下公園と繋がる”ふ頭”エリア
山下公園から/山下橋から
山下公園側入り口
現在、山下公園(横浜市公式サイト)の西側に位置する石のステージ付近・海側には、山下ふ頭に入るための門(石のステージ付近であり、シーバスをはじめとする観光船の乗り場や、氷川丸が停泊している場所のすぐ傍です)が作られ、ふ頭内部の一部エリアが日中開放されています。
恐らくは山下ふ頭に”ガンダムファクトリー”(~2024年3月31日。公式サイト)が作られて以降のことではないかと思いますが、かつては一般に閉ざされていた空間が、現在は山下公園側からも繋がった”街歩き”コースの一部となりました。
現在のところは実質ガンダムファクトリーがあるだけの場となっていますが、将来的にということでは、(みなとみらいや新港ふ頭がそうなったように)沿線でイチ押しのスポットに化ける可能性を持ったエリアです。
山下橋側入口
山下公園内から入ることが出来る他、山下橋の傍から入ることも出来ます。
山下橋は、元町中華街駅下車後、新山下(横浜市公式サイト “新山下地区へのアクセス“)方面を目指すときの途上に当たる位置に作られた橋で、山下町・新山下の境目に位置する交差点名(“山下橋”交差点)にも用いられていますが、山下ふ頭の開放エリアや山下公園はこの交差点の左側に、山下ふ頭自体は交差点の前方に広がるように、それぞれ位置しています。
他、山下橋の交差点は、山下公園前に通された山下公園通りの端点にもあたりますといった感じで、”この先山下公園です”という一帯がこの付近から始まります。
ふ頭の内部 -これまで、現在、これから-
山下橋側から入った場合、ふ頭に入って割とすぐのところから”港湾関係者以外立ち入り禁止”エリアがはじまっているので、その点には注意が必要です。
参考までに、現在山下ふ頭の中で一般にも開放されている場所としては、”ガンダムファクトリー”エリアの他、例えば”波止場食堂“(公式サイト)が挙げられますが、ふ頭の内部の状況については、山下ふ頭のお隣・本牧ふ頭(A突堤~D突堤)にもほぼ同じことが言えます。
山下ふ頭も本牧ふ頭も元々は100%貿易のために作られたふ頭であり、今も貿易港の中枢としての機能を有しています。基本は倉庫街・物流の一大拠点で、大半が港湾・交易関係会社の私有地となっているため、一般に開放されていない場所はほぼ立ち入りNGとなっているんですね。
しかし、”ほぼNG”は”全面NG”と等しくはありませんということで、現在の山下ふ頭であれば、山下ふ頭のガンダムファクトリーが挙げられるほか、本牧ふ頭であればA突堤に位置するモンベル、横浜ベイホール、釣り船・観光船のアイランドクルーズ、ハーバービューレストラン等々(リンクはそれぞれ公式サイトです)や、D突堤の海釣り施設(公式サイト)、シンボルタワー(公式サイト)、”お馬流し”の本牧漁港(公式サイト、本牧神社公式サイト)等々といった”立ち入り歓迎”施設が、”かつてから続く現状”に理由を持つ形で、貿易や物流関連の施設群の中に点在しています。
このほか、例えばベイサイドブルー(横浜市交通局公式サイト)は山下ふ頭へ、市バスの26系統(乗換案内next路線図)等は本牧ふ頭へ、それぞれ入り込むルートを持っているのですが、この“立ち入りOKエリア”は今後さらに増加することが予想されます。
というのも、現在新たに本牧ふ頭・D突堤の東部(南本牧の北部海上)に“新本牧ふ頭”が増築されるプランが進行中であることから、地域一帯(山下ふ頭、新山下、本牧ふ頭)がまるごと再開発の途上にあって、近い将来大規模なリニューアルをされることがすでに確定しているためです(参考:国土交通省公式サイト “横浜港港湾計画の変更“、横浜市公式サイト “新本牧ふ頭“、”開発基本情報(山下ふ頭)“、”新山下の街づくり“)。
ただし、今はそれらのプランがまだ竣工までに時間を要する状態にありますということで、概して立ち入りNGだらけの場所の中に立ち入りウエルカムな場所が幾つか(幾つも?)あって、その中にはボチボチ面白いスポットが含まれていることもある、今後さらにそういう場所が増えていくことが予想されますといった、やや入り組んだ状態が作られることに繋がっています。
山下ふ頭バス停/バス待合所
山下橋側から”開放スペース”に進む場合、ふ頭の案内図が置かれた付近を左に向かうと、
突き当り付近で山下ふ頭のバス停が右手に、
バス待合所が左手に出てきます。山下公園側から入った場合、”待合所”は門を入ってすぐ右手のところに位置していますが、
内部は”いかにも観光施設”という雰囲気が漂う、
新しくて小ぎれいなスペースがそのまま開放されています。
今のところどこか突貫工事で作られた風の空間となっていますが、観光路線バス・ベイサイドブルーの拠点として作られている時点で、”今後”があることが予感される施設ですね。
ひところ山下ふ頭の再開発に関してカジノを含むIR(Integrated Resort=統合型リゾート)誘致が話題になり、最終的には2021年8月の市長選を挟んで撤回されるに至ったのもまだ記憶に新しいところですが、現在は改めて”新たな再開発計画”が途上にあるようです(参考:横浜市公式サイト “山下ふ頭の再開発“、”山下ふ頭再開発の新たな事業計画策定に向けた市民意見募集等の結果概要について“)。
ふ頭内部へ(開放スペース)
バス停の真横辺りには氷川丸が浮かんでいますが、
山下公園側に作られた門から入ってすぐのところにあたる位置から、
ガンダムファクトリー前付近まで、まっすぐ解放された道が伸びています。
マリンタワーを背にして歩きながら海側を見ると、真正面に氷川丸(公式サイト)、そのすぐ隣に山下公園・ニューグランドという風景は、お馴染みの横浜をいつもとは違った角度から見れているという感じで、悪くないです。入り口入ってすぐあたりから望める、山下公園方向の風景です。
ガンダムファクトリー前に向かって、とにかくだだっ広いスペースが続きます。もし、スッキリと更地になっている横のスペース(写真左手)に年季の入ったイカツイ倉庫が並んでいれば、まんま80年代か90年代あたりの漫画・ドラマに出て来そうな、ちょっと危ない感じのふ頭っぽく見えるのかもしれません。今は丁度、”かつて”と未来の過渡期にある感じになっています。
岸壁の先端部分、むき出しのコンクリートにボラードが打ち込んである感じにも、観光船用ではない港っぽさが現れているようにも伝わりますが、
“山下公園まで”と”山下公園から”の雰囲気がやや違っている(違っていた)ことも、なんとなく伝わってきます。
横浜港内では、大さん橋や、その向こうにみなとみらいの高層ビル群を望むことも出来ますが、
その手前では、横浜三塔の”クイーン”こと横浜税関や”キング”こと神奈川県庁本庁舎も視界に入って来ます。山下公園の西端付近から始まる、日本大通りエリアですね。
今のところ、山下ふ頭の立ち入りOKエリアは、およそガンダムファクトリー周辺までとなっています。
“ファクトリー”と銘打つだけあって、入り口付近や施設はそのまま、工場っぽく作られています。ふ頭にもガンダムにもマッチする外観ですね。
遠巻きに見ている分には”そこに等身大(なのであろう)ガンダムが置いてある”ことがわかる程度なのですが、実際に間近で見てみるとかなり迫力があります。ガンダムファクトリー用のストーリーも用意されているらしいので(公式サイト “コンセプト“)、入場料等は少々お高めに設定してあるようですが(入場料中学生以上1650円、小学生以下1100円の他、ドックタワー閲覧料金として一律に3300円かかります。つまり中学生以上であれば”ガンダム詣で”にはトータルで約5000円かかる計算です)、ガンダムのファンであれば必見! かもしれません。
将来的にはこの先のスペースにも何かが作られるのかもしれませんが、今のところは空き地となっていて、その向こうにはベイブリッジが見えています。再開発が待ち遠しくなる風景ですね。
マリンタワーや山下公園が、はるか遠くに見えています。
開場時間については電柱に記載がありますが、平日・土日祝日の他、ガンダムファクトリーが休業日である火曜日については、やや早く閉まる傾向にあるようです。