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山手本通り観光と公園・庭園・西洋館(元町中華街エリア)
山手本通り観光
観光地としての横浜山手
山手本通りへ
横浜港を見下ろす丘の上で、東西に広がる山手町を横断するように通された上下二車線のバス通りが、横浜山手のメインストリート・山手本通りです。
みなとみらい線であれば元町・中華街駅が、JR根岸線であれば石川町駅が、それぞれ最寄り駅です。
元町中華街駅経由の場合はアメリカ山公園から(他、谷戸坂やフランス山から進むことも、出来るには出来ます。谷戸坂コースについて、後述)、JR石川町駅経由の場合は大丸谷坂から山手本通りへと入るのが最短ルートですが(参考:大丸谷坂から山手本通りへ)、このほかに本牧通りから山手本通りへ進むことも可能です。
ただし、これ以外にも結構色々なところに色々な坂道が通されていて、かつ各スポットへの順路にしても一通りではありません。そのため、リピートする場合はそのあたりに変化を付けてみると、何かしら新たな発見があるかもしれません(参考:山手の坂道と近接スポット/横浜山手の公園・庭園)。
山手本通りは車道自体がそれほど広いわけではない上、車道の両サイドに造られた歩道も人が二人並んで歩けるかどうかという程度の道なので、歩行には少々注意を要します。
観光地として
山手本通り歩きでは、主に公園めぐりや西洋館めぐり(桜の開花や紅葉、花壇巡りの他、季節ごとに開催される各種イベント等。後述)を楽しむことが出来ますが、横浜山手の場合、観光地然としていないところに魅力を感じるという人が、特に町づくりを推進・研究している人などに多いようです(そして、その方針が概ね好評を博しているように伝わってきます)。
恐らくはこのことが原因となる形で、どこか地味といえば地味な観光地になっている傾向があるのではないか、と見えなくもない面が無きにしも非ずではありますが、他面で”お財布に優しい観光地である”という別の魅力が備わることにも繋がっています。
ここは万人にとって、ありがたいポイントですよね。
西洋館毎に無料パンフレットが色々置かれているので(現在は、ネット環境があれば電子版のパンフレットを入手することも可能です)、クリアファイル等書類をまとめられるものを持参すると、西洋館毎に置かれているパンフレットやニューズレター(季刊誌風のもの)、売り物の冊子や絵葉書など、次回訪問時の参考になりそうな資料を整理しやすいと思います。
持ち物としては、カメラがあると捗ります。立派なカメラがあればそれに越したことはありませんが、スマホカメラやコンデジでも十分です。
港の見える丘公園やイタリア山庭園では初夏と秋に楽しめるバラが名物となっている他、山手本通りの所々では桜や紅葉、新緑の季節の緑も楽しめます。
秋の終わりから年末にかけてはハロウィンイベントやクリスマスイベント等も用意されているので、四季を満遍なく楽しめることも魅力ですね。
西洋館の館内ガイド
西洋館めぐりは、横浜山手観光の定番です。
まずは季節イベント(ミニコンサートなども定期的に開催されています。公式サイト “イベント一覧“)にかぶせて現地を見学するというやり方がありますが、その他、原則として月に一度開催されている「館内ガイド」(無料)を利用することも可能です。
以下、横浜山手の西洋館・館内ガイドの実施日、西洋館名、開始時間のまとめです。
実施日 | 西洋館のある公園名 | 西洋館名:開始時間 |
毎月第2金曜日 | 港の見える丘公園 | 山手111番館:10:30、14:00 横浜市イギリス館:11:00、14:30 |
毎月第3月曜日 | イタリア山庭園 | ブラフ18番館:10:30、14:00 外交官の家:11:00、14:30 |
毎月第3木曜日 | 元町公園 | 山手234番館:10:30、14:00 エリスマン邸:11:00、14:30 ベーリックホール:11:30、15:00 |
(西洋館公式サイト:横浜市緑の協会 “横浜山手西洋館““館内ガイドのご案内“参照)。
外交官の家や山手111番館には、月一の館内ガイド時にのみ入場できるスペースがあるので、特におすすめです。
元町・中華街駅からの山手本通り歩き
まずは山手本通りへ
元町中華街駅から山手本通り歩きをスタートさせる場合、まずは元町中華街の駅前から山手本通りへと移動する必要があるのですが、1.アメリカ山公園経由で山手本通りへ向かうか、それとも2.谷戸坂やフランス山、あるいは少し離れて見尻坂経由で山手本通りへ向かうか、つまり坂道をショートカットするか(前者)、あるいはガッツリ上るか(後者)という点で、大きく二通りのルートを選択することができます。
お手軽に進みたいのであればアメリカ山公園コース一択ですが、折角だからということであれば、谷戸坂やフランス山、あるいは見尻坂からのコースを取ることもオススメです。
いずれのルートを通ったとしても、山手本通りへ入った後、まずは港の見える丘公園を見ていくことから入ると効率よく歩くことが出来ます。
港の見える丘公園エリア
展望台を目指したあとで、イングリッシュ・ローズの庭や横浜市イギリス館、香りの庭を経由して、さらに山手111番館やバラとカスケードの庭へというように、公園内をまずは展望台へ、その後奥へ奥へと進んでいく形(北部から南部へと進む形)の公園内散策がメジャーです。
反対に、元町中華街駅下車後に山下橋の横まで歩いた後、山下公園通りから道なりに続く市道を(向かって右方向、山下橋を渡らない方向へ)歩き、ちどり坂から丘公園に入るという(南部から北部へと進む)ルートを取ることも出来るには出来ますが、このルートはどちらかというとリピート時のお勧めに上がりそうなルートですね。
港の見える丘公園訪問にあたって、特におすすめなのは”ガーデンネックレス”開催にかぶる桜の季節と、バラが見ごろとなる初夏(5月上旬)・秋(11月)ですが、冬季以外であれば年間通じて花壇の様子を楽しむことが出来ます。
港の見える丘公園から先のルート
港の見える丘公園を出た後は、石川町駅からの山手本通り歩きを逆方向に進む形になりますが、中継点と最終目的地をざっくりまとめると、以下のようになります。
山手本通り沿いの公園・庭園と西洋館
アメリカ山公園
元町・中華街駅の屋上に位置しているのがアメリカ山公園(公式サイト)です。谷戸坂やフランス山地区を登るコースを選択しない場合、「元町中華街駅からの山手本通り歩き」にあたって、最初の通過ポイントとなる公園です。
港の見える丘公園(山手111番館、横浜市イギリス館)
港の見える丘公園(横浜市公式サイト)は、山手本通りの西端に位置します。
公園内に山手111番館、横浜市イギリス館の二つの西洋館があることや、横浜港を見渡せる展望台があることから、季節や時間帯によって様々な表情を見せてくれることが魅力です。
山手本通り沿い、港の見える丘公園・元町公園間には、横浜外国人墓地があります。
元町公園(山手234番館、エリスマン邸、ベーリックホール)
山手の丘の斜面に沿って作られた公園が元町公園です。
山手本通り沿いということでは、春の桜、初夏のアジサイ、秋の桜紅葉が魅力の公園です。
公園内にエリスマン邸と山手80番館遺構が、山手本通りの向かいに山手234番館が、公園隣にベーリックホールがあるという、西洋館の密集地を有する公園でもありますが、関東大震災以前は、現在の元町公園の山手本通り沿い付近が外国人居留地の中心地でもあったようです。
元町百段公園
かつて元町商店街と外国人居留地(現・山手町)を結んでいたという「元町百段」の名を冠す、1980年代に造られた公園が元町百段公園です。
元町商店街から山手本通りに向かって延びた代官坂沿いから派生する、高田坂を登った先に位置しますが、山手本通り沿いからは少し距離があります。
山手公園(旧山手68番館)
日本で初めてテニスがプレイされた、日本初の洋式公園が山手公園です。公園内にはテニスコートや横浜山手テニス発祥記念館、旧山手68番館などがあります。
イタリア山庭園(外交官の家、ブラフ18番館)
イタリア山庭園は、山手本通りから脇道に沿って少し進んだところに位置している庭園です。
石川町駅側から、山手本通り側からと二つの入り口があって、庭園内には外交官の家、ブラフ18番館という二軒の西洋館があります。