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【横浜街歩き】赤レンガパーク(赤レンガ倉庫隣、新港ふ頭内)

横浜街歩き

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【横浜街歩き】赤レンガパーク(赤レンガ倉庫隣、新港ふ頭内)

赤レンガパークと赤レンガ倉庫

赤レンガパーク

赤レンガパーク(赤レンガ倉庫公式サイト)は赤レンガ倉庫二号館(みなとみらい側=北側にある、大きい方の倉庫です)のすぐ隣に位置する緑地広場で、緑地の中から大さん橋やベイブリッジが望めることが売りの一つとなっている公園です。

横浜開港から約半世紀後に保税倉庫として作られた赤レンガ倉庫が、開港150周年を目前に控えた2002年=平成14年、現在の形に生まれ変わりました(参考:横浜史と赤レンガ倉庫)。

赤レンガパークの手前に位置する新港中央広場から進むとよりその魅力はハッキリ伝わりますが、

地面に施された線路のような加工は、保税倉庫としての赤レンガ倉庫在りし日に、ここに鉄道が通されていたことに由来しています。

ちなみに保税倉庫とは、輸出入品目や品質のチェック、関税の賦課等の作業をスムースに行うために整備された”保税制度”(参考:公益財団法人 日本関税協会 “保税制度の概要“)と共に誕生した倉庫で、幕末の神奈川運上所での倉庫運用と制度制定を経て、全国へと広まっていきました(参考:横浜税関 “横浜開港150年の歴史“)。

横浜(神奈川運上所から横浜税関へ)や新潟など、開港当時各地に置かれていた”運上所”が”税関”と名を改めたタイミングも、保税倉庫の台頭とほぼ時を同じくしています。

 

旧税関事務所遺構

赤レンガ倉庫二号館のすぐ北隣にあるのは、かつてこの場所にあった税関事務所の遺構です。

残念ながら、かつての税関事務所は関東大震災被災によって”遺構”となってしまいました。在りし日の姿は現地の案内板にプリントされていますが、赤レンガ倉庫に勝るとも劣らない威容を備えていたようです。

例えば日本大通りに作られた慰霊碑、石川町駅傍から始まる大丸谷坂沿いに作られた震災地蔵尊、元町公園内・エリスマン邸裏に遺された山手80番館遺構等々、関東大震災の爪痕は横浜中心部に現在もなお残されていますが、旧税関事務所もそのことを現在に伝える施設のうちの一つです。

地震発生(1923年=大正12年9月1日)から約100年が経過した現在は、ロケーションに恵まれた緑地内にあって、どこか人工のオブジェのようなアクセントとなっています。

遺構の向こうには大さん橋や停泊中の客船、ベイブリッジ等が視界に入りますが、背後にはみなとみらい地区の高層ビル群がそびえています。

 

旧横浜港駅プラットフォーム

赤レンガパークもう一つのポイントとしては、旧税関事務所遺構の説明板の向こう側、赤レンガパークの北西の端に位置する島式ホームのような”何か”です。

新港中央広場方向から赤レンガパーク内部に向かって、

線路のようなものが伸びているのがわかりますが、

これはかつて本当に線路が通されていたことの名残りで、島式ホームのような”何か”は、かつてここに本当に鉄道駅があったことを今に伝えています。

かつて線路の先には”横浜港(よこはまみなと)駅”という、実在の駅が置かれていました。

連絡列車は、東京駅ー横浜港駅を約40分で結んでいたようです。

横浜港駅の開業は、横浜・新橋間に日本初の鉄道が開通した約40年後(明治44年=1911年)のことですが、当時の現役機関車だった110形は現在桜木町駅傍で展示されています。

赤れんがで作られた倉庫の隣に豪華な税関事務所があり、そのすぐ隣には都心と国際港をつなぐ連絡列車の駅が作られていたというのがかつての新港ふ頭の姿ですが、時はあたかもかつて国是としていた富国強兵が実現しつつあった、殖産興業の成果華やかなりし時代です。

横浜港駅在りし日の横浜がどの位眩しい開港都市だったのか想像に難くない気もしますが、当時の横浜は現在もなお、かつてとは違った形で残されています。

 

(追記)赤レンガ倉庫の”イチ推し”

元々赤レンガ倉庫一帯は、隣接するエリアに汽車道や運河パーク、新港中央広場等があり、象の鼻パーク山下臨港線プロムナードを通じて日本大通り山下公園エリアともつながっているというように、単純な街歩きをするにしても抜群のロケーションに恵まれています。

“中でも特に赤レンガ”という場合にイチ推し出来る目玉としては、赤レンガ倉庫を中心とした一帯で開催される各種のイベント(赤レンガ倉庫公式サイトイベントカレンダー“)です。

目下ここが訪問者にとって一番のお楽しみ要素になっているという面が、とても強い状態にあると思うんですね(参考:【ちょっと懐かしい沿線風景】全国ふるさとフェア@赤レンガパーク(2015年))。

同じ新港ふ頭内には、赤レンガ倉庫以外にもワールドポーターズマリンウォーク万葉倶楽部ハンマーヘッドDREAM DOORなど様々な商業施設が用意されているので(リンクは全て公式サイトです)、イベント抜きでもお楽しみ要素は豊富なのですが、赤レンガにしても負けず劣らずのイベント感に満ちています。

 

アクセス

あかいくつ号に”赤レンガ倉庫・マリン&ウォーク”バス停(往路)、”赤レンガ倉庫前”バス停(復路)が、ベイサイドブルー(横浜駅行き)に赤レンガ倉庫前バス停がある他、みなとみらい線の日本大通り駅からも馬車道駅からも徒歩圏内です。

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